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公示地価は土地の取引価格の基準値?路線価・実勢価格との違い

 

皆さんは、ご自身またはご家族の方が所有されている土地の「価値」がどれくらいかはご存知でしょうか。

もしも、「土地の価値なんて全く知らない」としたら、あらかじめ把握されておくことをお勧めします。

なぜなら、何かしらの理由で「いざその土地を売ることになった」となったときに、ご自身でその土地の価値や相場を把握していなければ、先方の提示する金額のほぼ言いなりで売却が決まってしまうリスクがあるからです。

そして、土地の価値を把握するうえでまず知っておきたいキーワードが、「公示地価」

今回は、この公示地価について、詳しくお話していきたいと思います。

公示地価とは

公示地価の概要

公示地価とは、国土交通省が全国に定めた地点(標準地といいます)を対象に、1㎡あたりの価格で表していくものです。

標準値の数は国内で25,270地点(平成28年時)。毎年1月1日時点の価格として公示されます。

1㎡当たりの価格がどのように設定されるのかというと、例として以下の表をご覧ください。

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こちらは、国土交通省の運営するHP「土地情報総合システム」から抜粋したものです。

上記表は、千葉県千葉市のとある標準値の情報が記されていますが、「価格(円/㎡)」という項目に「78,700(円/㎡)」という記載があるのが確認できます(赤枠の部分)。こちらが、公示地価です。

この場合は、「千葉県千葉市若葉区千城台北2丁目10番7の地点(標準値)の公示地価は78,700円/㎡になります」ということを表している──ということですね。

公示地価はどのように活用される?

さて、この公示地価はどのように活用されるのかと言うと、私たち一般消費者側での活用でいうと「個人が土地の価格を知りたいときの目安」がメインになるでしょう。

公示地価は土地の価格相場を知るうえでは今現在「最も精度が高い価格」と言われており、その為土地の価格を確認するうえでの基準・規準とされることが多いのです。

その他、不動産会社でも、顧客の所有地の価格を聞かれた際は、まず公示地価から確認し、その後周辺環境や取引事例などを加味していく…というように、公示地価が価格見積もりのベースになることも多いです。

更には、一般企業においても、自社が保有する資産を大まかに把握するため、公示地価を使って所有地の額を評価することもあります(その場合は併せて不動産鑑定士に鑑定依頼することが多いです)。

このように、公示地価は「客観的にその土地の価値を評価する指標」として活用されることが多く、もし公示地価の指標がなくなってしまうと、売主・買主や仲介それぞれの思惑によって価格の上下が変動されやすくなることでしょう。

公示地価の価格はどうやって決まる?

公示地価を決める前に、まずは公示地価を測定する対象の「標準地」を指定します。

標準地の指定は、国土交通省の「土地鑑定委員会」によって決定されます。

指定基準は、「住宅地」や「商業地」といった「同じ用途で使われる一団の土地」から、利用状況や環境、地積や形状を考慮して、「標準的」だと考えられる土地であるかどうかです。

ここで「標準的」だとされるポイントは、「周辺の土地を評価する際に参考になるかどうか」です。例えば、極端に小さい土地や、道路や障害物が多く不整形な土地だと、周辺の土地を評価する際の参考にされにくくなるので、標準値の選定からは除外されていきます。

ちなみに、標準地が標準的であり続けているかどうかは毎年チェックされ更新されていきます。仮に前年まで標準地として指定されていた地点が不適正になった場合は、その地点は標準地から除外され、別の地点が標準地に、新たに選ばれることになります。

そして、標準地の公示地価は、土地観点委員会の元、2人以上の不動産鑑定士が判定していきます。

不動産鑑定士が鑑定評価を行った後、土地鑑定委員会が審査・調整して、最終的な正常価格として公示されていきます。

公示地価が土地の価格相場を知るうえで「最も精度が高い価格」と言われているのは、このような厳格な判定と審査があるから、という訳ですね。

公示地価の参考例

続いては、公示地価を参照する際の流れについて説明していきましょう

公示地価は国土交通省の運営するHP「土地情報総合システム」より、私たち一般の人も確認できます。

以下の流れに沿って、ご確認ください。

手順1:HP「土地情報総合システム」にアクセスし、「地価表示 都道府県地価調査」をクリック

HP「土地情報総合システム」にアクセスし、「地価表示 都道府県地価調査」をクリックします。

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手順2:国土交通省地価公示・都道府県地価調査画面で、確認したい都道府県・市区町村をクリック

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続いての画面では、「国土交通省地価公示・都道府県地価調査」が表示されますので、ここで確認したい都道府県をクリックします。

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都道府県をクリック後、対象の都道府県の市区町村の地図が表示されますので、更に地域をクリックして選択していきます。

手順3:「検索条件指定」画面で、「対象」を“地価公示のみ”に、「用途区分」を“住宅地”に設定して検索

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続いての画面で「検索条件指定」が表示されますので、「対象」を“地価公示のみ”に、「用途区分」を“住宅地”に設定して検索ボタンをクリックします。

手順4:選択された地域で、かつ条件で指定された条件内の「標準地」一覧が表示されます

検索ボタンをクリック後、その地域内の「標準地」一覧が表示されます。

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表示された標準値内から、今回確認したい土地と一番条件が近い(地域が近隣で、利用区分・構造が近しいもの)を選んでいくと、おおよその公示地価が確認できる、ということです。

いかがでしょうか、非常に簡単に調べられますよね。

公示地価を知ることで得られるメリット

公示地価を知ることで、その土地の「正常な価格」を知ることが出来る

私たちが公示地価を知ることで得られるメリットとして一番大きいことは、「その土地の『正常な価格』を知ることが出来る」ことにあるでしょう。

例えば、仮に今持っている土地を売りに出そうとして複数の不動産会社に査定依頼をしたときに、不動産会社Aは1,000万円、不動産会社Bは1,500万円、不動産会社Cは2,000万円で提示してきたとします。これだけの情報ですと、一番高い提示額を示してきた不動産会社Cに仲介をお願いしたくなりますよね。

ですが、もし不動産会社Cの提示した2,000万円という価格が適正なものではなく、買主が一向に現れなくいつまでたっても売れ残ったとしたらどうでしょう。数年待っても売れなければその分の機会損失にも繋がりますし、その間の不動産会社とのコミュニケーションコストや販促活動にかかる労力も馬鹿になりません。

このときに、私たちが公示地価を介して「正常な価格」を把握しておけば、不動産会社の査定額の正当性も見極められます。額にかい離があったときはその理由を確認して、納得できるものかどうかを見ておくのも良いでしょう。そうすることによって、不動産売買をより円滑・スムーズに進めやすくなる、ということですね。

土地の売買活動をスムーズに進められる

前述の内容とも被りますが、公示地価を知ることによって、土地の売買活動を行う際にスムーズに進めやすくなります。

例えば、とある土地を購入しようとしたときに、その土地が公示地価よりも40%程安い価格で提示されていたとしたら、何かしら理由があるのかもしれません。

売主が「どうしても早く売りたい」という状況なのかもしれないし、もしかしたら近隣環境に何らかの問題があってのことかもしれません。

それら理由を確認することによって、「その土地を本当に買うべきかどうか」の判断も持ちやすくなる、ということですね。

土地を売却するときも同様でしょう。購入希望者が公示地価よりかなり低い金額で交渉してきたときに、私たちが公示地価を知っていれば、それがどれだけ強気な(正常な価格から離れた)交渉なのかも確認しやすくなります。

土地や一戸建ての売買は大きな金額が動く為、その分判断・意思決定も難しくなることが多いです。その際に、公示地価はひとつの指標となってくれるのです。

公示地価のデメリットは、「標準値」が全国を完全にカバーしていないこと

公示地価のデメリットとしては、「日本全国すべての土地に対して公示されていない」ということが挙げられます。

つまり、「自分の土地は公示地域の対象外だった」という場合は、公示地価からは客観的な価格の目安をつけにくくなります。(※「公示地価の参考例」で挙げたように、近隣地区で条件の近しい標準地からおおよその参考額を導くことは出来ます)

このデメリットをカバーしていくとしたら、併せて「路線価」「実勢価格」についても知っておくと良いでしょう。詳しくは、以降の章から説明していきます。

公示地価と路線価の違い

土地の適正な価格を知る上で、公示地価の他にも「路線価」というものもあります。

路線価とは

路線価とは、「道路に面した標準的な宅地1平方メートルあたりの土地の評価額」を指します。

路線価はいわば道路に付けられた価格です。ですが、皆さんの土地や家は道路の上にある訳ではないので、「道路に面した」という表記のある通り、「その土地がどの道路に面しているか」を見て、それを元に土地の相場を見出していきます。

路線価についての詳細は、併せて以下をご確認ください。

公示地価と路線価の違いは

路線価の大きなメリットは、「全国の地域ほとんどを測定対象可能にしている」という点です。

路線価はまず国内の道路(公道)に価格を設定し、その価格から道路に面した土地の価値を見出していきます。つまり、土地が道路(公道)に面している限り、路線価を出すことは可能になるのです。

ただし、路線価は実際の売買で扱われる相場よりかなり低い見積で算出されており、その割合は公示地価の80%ほどです。

ですので、より現実の売買額に近い形で土地の価格を見出していく際には公示地価のほうが適している、ということになります。

公示地価と路線価のメリット・デメリット比較

  メリット デメリット
公示地価 土地の価格相場を知るうえで最も精度が高い。 公示地価はすべての土地に対して付与されていない。
路線価 全国の地域殆どを測定対象可能にしている。 実際の価格相場よりもかなり低め(公示地価の8割程度)で設定される。

上記表で見ると、公示地価と路線価の違いが明確になります。

精度の高い価格相場を見るときは公示地価を、公示地価では保管されていない地域の土地の価格を調べるときは路線価を、といったように使い分けていくと良いでしょう。

公示地価と実勢価格の違い

続いて、「実勢価格」についても説明していきましょう

実勢価格とは

実勢価格とは、土地などの不動産の売買で実際に取引が成立する価格のことを言います。

つまりは、「時価」のこと、または売主と買主の間で需要と供給が釣り合う価格とも言えるでしょう。

実勢価格こそが一番根拠のある土地の価格にも見られがちですが、実際は売主と買主の合意によって価格を決めるため、当事者たちの事情や感情によっても価格は変動されていきます。

例えば、隣接する土地の実勢価格が10万円/㎡だったとしても、もしかしたらその際の取引においては売主の事情で市場よりかなり低めに価格設定されていた──ということもあります。

または、買主がどうしてもその土地を欲しい理由があって、相場よりもやや高めで取引に応じた──といったこともあるでしょう。

ですので、実勢価格だけで土地の相場を決めてしまうのは、ややリスクが伴います。

実勢価格の確認方法

実勢価格を確認する方法としては、大きく二つあります。

A不動産サイト等で、売ろうとしている物件と同地域の過去の販売額、現在の価格帯を調べる

B不動産一括査定サイトで、複数の不動産会社から査定(見積もり)をもらう

A)、B)どちらも無料で調べることができます。

A)の「不動産サイト等で、売ろうとしている物件と同地域の過去の販売額、現在の価格帯を調べる」では、前述した国土交通省の「土地総合情報システム」からも過去の販売額を確認することができます。

また、goo住宅・不動産の「物件検索」やYahoo!不動産の「おうちダイレクト」などの不動産ポータルサイトで紹介されている物件の価格を参考されるのも手です。

以下記事でも詳しく紹介しています。宜しければ併せてご参考ください。

B)の不動産の一括査定とは、その名の通り「物件の査定を複数の不動産に一括でお願いできる」サービスです。

査定額は「実勢価格」から不動産会社側でのこれまでの販売実績や読みなども含めて算出されますので、厳密には実勢価格とはまた別のものになりますが、それでも「実勢価格に近しいデータ」として大きく参考にしていけるでしょう。

不動産一括査定サイトについては、以下記事で詳しく紹介しています。宜しければ併せてご参考ください。

公示地価と実勢価格の違いは

公示地価と実勢価格の違いで大きな点は、大きく3つあります。

実勢価格は売主・買主の状況や感情にも左右される価格であるのに対して、公示地価は客観的な適正さが期待できる価格であること
実勢価格は基本的に取引が成立した土地でないと算出されない(査定の場合は別)が、公示地価は取引の有無に関わらず公示されること
公示地価は年1回の更新であるのに対して、実勢価格はその土地で売買が成立したタイミングで更新されること

以外に盲点になりやすいのは3点目でしょう。土地の価格は、時勢等で大きく変わるものです。

数ヶ月前と金額が大きく変わるということも少なくありません。ですので、年1回の公示地価ではトレンドを負いきれない場合にも、時勢価格は有効になるでしょう。

土地を所有している方は、「公示地価」への理解と確認は必須!(まとめ)

今回は「公示地価」を中心にお話をしていきましたが、ここまでお読みになられていかがでしたでしょうか。

土地を売却していく際には、まず私たちはその土地の価値・相場観を把握しておく必要があります。

そして、その把握の際に「公示地価」を持って行うことによって、より精度の高い把握が可能になる、ということですね。

前述の通り、土地の価値・相場観を把握することは、その土地の売却を円滑・スムーズに進めていく上で大きく役立ちます。そして、土地の売却を満足に進めていけることは、その先の人生やライフプランにも大きくプラスに働きかけてくれることでしょう。

不動産の売買は人生の中でも特に大きなライフイベントのひとつです。皆さんがお持ちの家・土地の売買を実施するとき、今回の記事が少しでもお役に立てることを、心より願っています!