空き家バンク

空き家バンクとは?新聞報道でみる市町村の対応や低い認知度を解説

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全国的な問題となっている空き家問題の対策として、「空き家バンク」という取り組みがあります。

空き家バンクは新聞報道でも一部話題となっています。

空き家バンクが気になっている人の悩み

  • 「空き家バンクって、そもそも何なの?」
  • 「実家が空き家になっているんだけど、空き家バンクに登録できるの?」
  • 「空き家バンクは、どういう人が利用するの?」

そこでこの記事では、「空き家バンク」にフォーカスしてお伝えします。

この記事を読むことであなたは、空き家バンクについて、市町村の対応や低い認知度について知ることができます。

ぜひ最後までご覧ください。

1.空き家バンクとは

空き家バンクとは、自治体が空き家の賃貸・売却を希望する所有者から提供された情報を集約し、空き家をこれから利用・活用したいとお考えの方に紹介する制度

つまりは、自治体が行っている不動産業ということになりますが、空き家専門の不動産情報サイトということになります。

自治体が空き家バンクを推進すると、モロに不動産業の民業圧迫に繋がってしまいます。

そこで、空き家バンクでは不動産会社が扱わないような物件も扱うことで、不動産会社との棲み分けを図っています。

例えば、片付けができていない物件や将来売却予定の物件など、今すぐに貸せない、売れないような物件も扱うことで、不動産会社との領域とは差別化しています。

もちろん、今すぐ貸せる、今すぐ売れる物件も扱っており、通常の不動産会社が扱っている物件よりは領域が広くなっています。

以上、ここまで空き家バンクとはということについて見てきました。

では、実際に全国の市町村ではどのような対応がとられているのでしょうか。

そこで次に、新聞報道で見る市町村の対応について解説いたします。

2.新聞報道で見る市町村の対応

空き家バンクは新聞報道もなされています。

2018年1月8付の日本経済新聞から抜粋すると、市町村の対応は以下の通りです。

国が5年に1度、市区町村別に調査する空き家率。最新結果がでた後の2014年以降の空き家率を尋ねたところ、「把握している」と答えたのは30%だった。国は一部のサンプルから推計しているだけで実態把握には独自の調査が不可欠といえる。「その他」を選択した自治体のなかには「危険な空き家は把握している」という事例もあったが、情報収集には課題があるようだ。

空き家を登録して流通を促す「空き家バンク」は全体の7割が設置済みか設置予定だった。空き家の改修・活用を財政面から後押しする制度も6割が導入済みか導入予定だ。ただ、空き家バンクについては物件が集まらないなど課題も多い。

※出典:日本経済新聞「「空き家把握」30%」より

新聞報道だと、「空き家バンク」は全体の7割が設置済みか設置予定となっています。

一般財団法人土地総合研究所によると、平成29年においては全国の市区町村のうち56%が設置済み、20%が設置予定という内訳です。

約半分強の自治体は、空き家バンクを設置していますが、未設置の自治体も半分近くあるため、自分の自治体には空き家バンクがないという人も多いかもしれません。

日本経済新聞の報道を見ると、「空き家バンクについては物件が集まらない」と答えている自治体も多く、設置はしたものの物件集めに苦労している自治体は多いようです。

物件情報が集まらなければ、空き家に興味がある人に対して魅力的な情報発信を行うことができません。

同じく一般財団法人土地総合研究所によると、平成29年度における空き家バンクの成約件数は1年間のうち1~4件しか成約していない市区町村が4割も占めています。

空き家バンクは、設置はしたものの、上手く稼働していない状況が窺えます。

以上、ここまで新聞報道で見る市町村の対応について見てきました。

では、空き家バンクはどのくらい知られているのでしょうか。

そこで次に、空き家バンクの認知度について解説いたします。

3.空き家バンクが機能していない理由に認知度の低さがある

空き家バンクがうまく機能していない理由の一つに低い認知度があります。

公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合会では、2017年3月に「土地・住宅に関する消費者アンケート調査ウェブアンケート調査結果」を公表しています。

同調査の中で、空き家バンクの認知状況についても調査を行っていますが、その結果は、空き家バンクについては「知らない」と回答した人が75.9%、「知っている」と回答した人が24.1%となっています。

空き家バンクを知っているかの調査結果

空き家バンクを知っているかの調査結果

認知度が低いことから物件登録も増えず、物件登録も少ないことから利用者も少ないという悪循環に陥っているものと思われます。

以上、ここまで空き家バンクの認知度について見てきました。

では、空き家を活用したい場合は、どのようなことに注意すれば良いのでしょうか。

そこで次に、空き家の活用と税金の注意点について解説いたします。

4.空き家の活用と税金の注意点

空き家の活用は将来的な売却を考慮した場合、税金面で知っておくべき注意点があります。

自宅の空き家なら貸してから3年以内に売る

自宅の空き家を貸す場合、貸してから3年以内に売ると税金を安くすることができます。

不動産の売却では、譲渡所得が発生すると所得税及び住民税が生じます。

譲渡所得とは、以下の計算式で表される所得です。

譲渡所得 = 譲渡価額 - 取得費 - 譲渡費用

※譲渡価額とは売却額です
※取得費とは土地は購入価額、建物は購入価額から減価償却費を控除した額となります。
※譲渡費用は仲介手数料等の売却に要した費用です。

自宅のようなマイホームを売却した場合、譲渡所得を計算する上で、3,000万円特別控除という特例を適用することができます。

3,000万円特別控除を適用すると、譲渡所得の計算式は以下のようになります。

譲渡所得 = 譲渡価額 - 取得費 - 譲渡費用 - 3,000万円

3,000万円特別控除を適用するには、売却する不動産が、居住用不動産と呼ばれる以下のいずれかの要件を満たしている必要があります。

居住用財産の定義

  1. 現に居住している家屋やその家屋と共に譲渡する敷地の譲渡の場合
  2. 転居してから3年後の12月31日までに、居住していた家屋やその家屋と共に譲渡するする敷地の譲渡の場合(この間に貸付や事業用に供していても適用となる)
  3. 災害などにより居住していた家屋が滅失した時は、災害のあった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに、その敷地だけ譲渡する場合
  4. 転居後に家屋を取り壊した場合には、転居してから3年後の12月31日までか、取り壊し後1年以内か、いずれか早い日までに譲渡する場合(取り壊し後にその敷地を貸し付けたり、事業の用に供したりすると適用外となる)

居住用財産とは、自分が現に居住している家のことを指します。

アパートのように他人が現に居住していても対象にはなりません。

ただし、要件2として、「2.転居してから3年後の12月31日までに、居住していた家屋やその家屋と共に譲渡するする敷地の譲渡の場合(この間に貸付や事業用に供していても適用となる)」という要件もあります。

この要件は、転居してから3年後の12月31日までの売却であれば、3,000万円特別控除が適用できることを意味しています。

逆に言えば、空き家を貸した後に、3年後の12月31日を超えて売却した場合は、3,000万円特別控除が適用できなくなります。

もし、将来的に売却を考えるのであれば、3年後の12月31日までに売却しないと高い税金がかかる可能性がでてきます。

売却予定のある人は、活用後の売却のタイミングを注意するようにしましょう。

3,000万円特別控除については、下記記事に詳しく記載しています。

相続空き家は貸さない方が良い

相続した空き家であれば、売却を考慮すると貸さない方が良いです。

相続空き家でも、前節で紹介した3,000万円特別控除が使えるケースがあります。

ただし、親が住んでいた相続空き家は自分のマイホームではないため、相続空き家で3,000万円特別控除を適用するには、要件が厳しくなります。

具体的には、相続空き家で3,000万円特別控除を適用するには、以下の要件をすべて満たす必要があります。

相続空き家で3,000万円特別控除の要件

  1. 相続開始の直前において被相続人の居住の用に供されていた家屋であること
  2. 昭和56年5月31日以前に建築された家屋であること
  3. 区分所有建築物(マンション等)以外の家屋であること
  4. 相続の開始直前においてその被相続人以外に居住していた者がいなかったこと
  5. 相続の時から譲渡の時まで事業の用、貸付の用または居住の用に供されていたことがないこと

ここで、要件5として、「5.相続の時から譲渡の時まで事業の用、貸付の用または居住の用に供されていたことがないこと」という条件があります。

つまり、相続空き家の場合には、他人に貸しただけで3,000万円特別控除ができなくなります。

自宅の場合には、他人に貸しても3年後の12月31日までに売却すれば3,000万円特別控除を適用できましたが、相続空き家の場合には、貸した瞬間に3,000万円特別控除ができなくなるとういことです。

相続空き家では、活用して他人に貸すことは、3,000万円特別控除を使える可能性を放棄することと同義です。

そのため、相続空き家は活用前に売却の可能性は本当にないのかどうかを確認する必要があります。

知らずに活用してしまい、後から損をするケースもありますので、他人に貸す前に売却をするかしないかも慎重に判断するようにしましょう。

以上、ここまで空き家の活用と税金の注意点について見てきました。

では、空き家バンクはどのように利用すれば良いのでしょうか。

そこで次に、空き家バンクの利用方法について解説いたします。

5.空き家バンクの利用方法

空き家のある自治体に空き家バンクがある場合、登録作業をすると利用を開始することができます。

空き家バンク登録の主な流れは以下の通りです。

空き家バンクの流れ

  1. 自治体のフォーマットに必要事項を記入し申込む
  2. 現地調査が実施される
  3. 空き家バンクに登録される
  4. 情報が公開される

情報が公開されれば、後は「買いたい」もしくは「借りたい」といった情報が入ってくるのを待つことになります。

6.まとめ

以上、ここまで、空き家バンクについて、市町村の対応や低い認知度について見てきました。

空き家バンクは、仕組みとしては存在するものの、認知度も低く、まだうまく機能していません。

期待値は低いので、空き家で困っている人は、とりあえず登録してみる程度でよろしいかと思います。

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合同会社ラビッツ 石川貴裕

IT会社で勤務しながら、親族の会社で不動産仲介を経験。専門用語が多く初心者に優しくないサイトが多いと感じて不動産メディアを多数立ち上げる。

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