両手仲介とは?個人の売主を泣かせている悪しき習慣をメッタ切り

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日本の不動産業界では、両手仲介が認められています。

両手仲介とは、1つの不動産会社が売主と買主の双方の仲介を引き受けて行うこと

海外においては、両手仲介は禁じられている国が多いです。

両手仲介について知りたい方が悩める疑問

  • 「両手仲介って、そもそも何なの?」
  • 「両手仲介はなぜダメなの?」
  • 「両手仲介を防ぐ方法はないの?」

等々のことを思っている人も多いと思います。

そこでこの記事では、「両手仲介とは」何かということにフォーカスしてお伝えします。

この記事を読むことであなたは、個人売主にとっては悪しき習慣となっている両手仲介について知ることができます。

ぜひ最後までご覧ください。

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1.両手仲介とは

両手仲介とは、1つの不動産会社が売主と買主の双方を結び付け、両者から仲介手数料を受領する仲介のこと

日本人は「えっ、そんなの普通のことじゃないの?」と思う人が多いのですが、海外の人や、海外在住が長かった日本人の人に両手仲介の話をすると、ビックリされます。

両手仲介は、1つの不動産会社が、売主と買主の双方が顧客となりますが、間に立つ不動産会社は、両者の立場に立って仲介することはできないからです。

売主は「高く売りたい」、買主は「安く買いたい」という思いがあります。

基本的に売主と買主は真逆のことを考えているため、利益が相反する立場にあります。

両手仲介というのは、利益が真っ向から対立する人たちの間に入ることなので、理論上、どちらの味方になることもできません。

もし、両手仲介となったら、その不動産会社な、売主の味方なのでしょうか、それとも買主の味方なのでしょうか。

本来、両方が仲介手数料という費用を払う以上、不動産会社は双方の味方に立たなければなりません。

  • 不動産会社が売主に値引を要請してきたら、それは買主の味方をしていることになります。
  • 動産会社が買主からの値引交渉を断念させたら、それは売主の味方をしていることになります。

両手仲介をしている以上、どちらかの意向を犠牲にすることになるため、お客様のためにならないのです。

このように、利益が相反する立場の人たちの間に立って仲介をすることを、双方代理と呼んでいます。

双方代理は理論的に矛盾するため、海外では禁じている国が多いです。

しかしながら、日本では両手仲介は違法ではありません。

両手仲介では、売主か買主のどちらかが不動産会社に手のひら返されるようなことが起こり得るのです。


以上、ここまで両手仲介について見てきました。

では、両手仲介のデメリットは何でしょうか。

そこで次に、両手仲介のデメリットについて解説いたします。

2.両手仲介のデメリットは売主側に生じる

両手仲介のデメリットは、多くの場合、売主側に生じます。

具体的には価格の値引が多くなるのが両手仲介のデメリットです。

両手仲介は、売主が依頼した不動産会社が行うことがほとんどです。

売主が依頼した不動産会社を元付業者と呼んでいます。

それに対して、買主が依頼した不動産会社を客付業者と呼びます。

元付業者と客付業者が別の場合、このような仲介を、通称「分かれ」と呼んでいます。

「分かれ」の場合は、元付業者は売主のため、客付業者は買主のために尽力するため、双方代理とはなりません。

元付業者は最後まで高く売ることを尽力してくれますし、客付業者はなんとか安く買えるよう尽力してくれます。

一方で、両手仲介の場合には、元付業者が客付業者にもなります。

元付業者が買主を連れてくるため、買主の意向さえ叶えれば、あと一歩で売買が成立することになります。

両手仲介で売買が成立すれば、不動産会社は売主からも買主からも仲介手数料が受領できるため、報酬が2倍になります。

不動産会社にとっては、両手仲介は売上が2倍になる大きなチャンスです。

そのため、元付業者が買主を連れてくるパターンでは、なんとか買主の意向を叶えようとします。

買主の意向とは、例えば「値引」です。

買主が、もう少し値段を下げてくれたら買うと言えば、なんとか売主に対して値引できないか交渉するようになります。

理由としては、ここで売主から値引きを勝ち取れば売買が成立するからです。

売主の味方に立って値引を突っぱねれば、売買は成立しないため、流れとして買主の味方になるのです。

売主からすると、今まで自分のために働いてくれていたと思っていた不動産会社に急に裏切られることになります。

両手仲介は、元付業者が起点となるため、あと一歩の段階で売買が成立するような場合には、不動産会社が手のひらを返したように買主側の味方に立ちます。

両手仲介は売主が値引を要請されるデメリットがあるということを理解しておきましょう。

以上、ここまで両手仲介のデメリットについて見てきました。

では、両手仲介はなぜ発生するのでしょうか。

そこで次に、両手仲介の発生原因について解説いたします。

3.両手仲介の発生原因

両手仲介は、専任媒介・専属専任媒介の媒介契約が原因となって発生します。

専任媒介・専属専任媒介とは、1社の不動産会社にしか仲介の依頼をできない契約です。

媒介契約には、もう一つ一般媒介契約というのもあります。

一般媒介とは、複数の不動産会社に重ねて仲介を依頼できる契約です。

媒介契約の種類

媒介契約の種類不動産会社への仲介依頼買主を自分で見つける行為
一般媒介契約OK 複数社に依頼できるOK 認められる
専任媒介契約NG 複数社に依頼は不可OK 認められる
専属専任媒介契約NG 複数社に依頼は不可NG 認められない

専任媒介・専属専任媒介は、一度媒介契約を締結すると、最長3ヶ月まで契約が拘束されます。

3ヶ月の契約期間内は、他の不動産会社には邪魔されないため、不動産会社にとっては両手仲介のチャンスです。

ここでもし、他の不動産会社が買主を連れてくるようなことがあれば、じっくり両手仲介をしているどころではありません。

他の不動産会社に買主を決められてしまえば、仲介手数料を取り損ねてしまいます。

不動産会社が受領できる仲介手数料は成功報酬ですので、売買を決めない限り仲介手数料を受領することができません。

そのため、他に不動産会社がいる場合には、なんとか早く売買を決める必要性が出てきます。

例えば、一般媒介契約になると、複数の不動産会社が同時に売却活動を行うため、仲介手数料をゲットできるのは早い者勝ちとなります。

早い者勝ちとなると、他社の協力を得てでも売買を成立させようとします。

そこで登場するのが、客付業者です。

元付業者が色々な客付業者に頼めば、もっと早く買主が見つかります。

もし自分が頼んだ客付業者が買主を連れてきてくれれば、少なくとも元付業者は売主から仲介手数料をもらうことができます。

一般媒介では、仲介手数料が早い者勝ちとなるため、不動産会社がなりふり構わず買主を連れてこようとします。

両手仲介を狙っている余裕がなければ、「分かれ」であっても仲介を成立させようとするのです。

両手仲介は、専任媒介・専属専任媒介によって、不動産会社に余裕を与えてしまうことで生じます。

もちろん、専任媒介・専属専任媒介でも「分かれ」となることはあり得ます。

しかしながら、専任媒介・専属専任媒介は、不動産会社に両手仲介を生む余裕を与えてしまうため、両手仲介を助長しやすい状態となります。

不動産会社は専任媒介・専属専任媒介さえ契約すれば、両手仲介に向けて売主をじっくり料理しやすくなるのです。

以上、ここまで両手仲介の発生原因について見てきました。

では、両手仲介を防衛するにはどうすれば良いのでしょうか。

そこで次に、両手仲介の防衛策について解説いたします。

4.両手仲介の防衛策

両手仲介の囲い込み防衛策は、複数の不動産会社と一般媒介契約をするということです。

一般媒介にすることで、両手仲介が助長されることを避けることができます。

ただし、一般媒介であっても、結果的に両手仲介となることはあり得ます。

一般媒介の場合は、A社が希望価格に届く買主を連れてこられなくても、B社が希望価格に届く買主を連れてくることがあります。

このような場合でも、A社が「分かれ」で、B社が「両手仲介」と言うこともあるのです。

つまり、「専任媒介・専属専任媒介イコール両手仲介」または「一般媒介イコール分かれ」ではありません。

両手仲介だから希望通りの価格で売れないということでもないのです。

要は、両手仲介は本質的な問題ではなく、両手仲介であっても希望通り高く売れれば問題ないことになります。

一般媒介であれば、1社ではないため、不動産会社に囲い込まれることがありません。

専任媒介・専属専任媒介では、1社に囲い込まれる可能性があり、その結果、両手仲介で安く売却を迫られる可能性があるということです。

よって、重要なことは両手仲介を防衛することではなく、囲い込みを防衛することにあります。

1社に囲い込まれなければ、他社が高く売ってくれる可能性があるため、高く売れるチャンスが広がります。

他社が高く売ってくれた不動産会社が、両手仲介であっても、結果的には構わないのです。

囲い込みを防衛するには一般媒介で複数の不動産会社に依頼することがポイントです。

複数の不動産会社に同時に依頼するには、一括査定サイトの利用が最も合理的になります。

不動産一括査定とは、その名の通り「不動産の査定相談を複数の不動産に一度でお願いできるWEBサイト(サービス)」。

不動産一括査定サイトのイメージ

不動産一括査定サイトのイメージ

同時に査定を行い、複数の不動産会社に一気に依頼できる仕組みを持っているのは一括査定サイトだけです。

1社による囲い込みを防衛するには、一括査定サイトは一番適したツールです。

一括査定サイトを使って、不動産会社に囲い込まれないようにしましょう。

不動産のプロが厳選!不動産一括査定の選ぶ基準とオススメ4サイト

ここからは、筆者が厳選したオススメの不動産一括査定4サイトを紹介。

筆者の厳選基準は下記4つ。

オススメの不動産一括査定サイトの基準は4つ

  • 基準1.参加不動産会社が魅力的である(大手~地域密着まで査定できる)
  • 基準2.実績が豊富(利用者数+運営歴)
  • 基準3.セキュリティ対策をしている(プライバシーポリシーの取得)
  • 基準4.不動産会社をしっかり審査している(悪徳不動産業者の排除)
これら4つの基準を満たす一括査定サイトは下記4つになります。

厳選したオススメの不動産一括査定サイト4選

  1. すまいValue
  2. HOME4U
  3. イエウール
  4. リガイド

それぞれの不動産一括査定の特徴を一覧表にしました。

比較項目すまいValueHOME4Uイエウールリガイド
運営会社小田急不動産(株)、住友不動産販売(株)
東急リバブル(株)、野村不動産アーバンネット(株)
三井不動産リアルティ(株)、三菱地所ハウスネット(株)
株式会社NTT
データスマートソーシング
株式会社Speee株式会社ウェイブダッシュ
サービス開始年2016年2001年2014年2006年
査定数非公表累計30万件20万件非公表
サイト利用者数非公表年間700万人累計1,000万人非公表
提携している不動産会社の数大手6社約1,300社約1,700社約700社
特徴国内最大手に頼める。 都会に強く地方に弱い傾向がある。NTTデータグループなので安心感はトップ。 一括査定の歴史最長の老舗。参加企業数がNo.1で、企業一覧と特徴も見ることができる。厳選された不動産会社がウリ。 運営も長く、旧SBIグループの安心感がある。

※2019年12月時点の情報

不動産一括査定の上手な使い方は併用利用する

不動産一括査定の賢い使い方は「複数サイトの併用」

紹介した不動産一括査定は、どれも安心して利用できます。

ただし、それぞれの不動産一括査定には弱みがあります。その弱みを防ぐ方法があります。

弱みを防ぐには不動産一括査定を併用利用(組み合わせ利用)するのです。

都心部や県庁所在地などの人口が多い都市の方:すまいValue+HOME4U+SRE不動産(※旧ソニー不動産)
オススメの組み合わせ:「すまいValueHOME4USRE不動産(※旧ソニー不動産)

人口が多い都市の方にオススメの一括査定サイト

三井のリハウスや東急リバブルなどの国内最大手の不動産会社は、「すまいValue」にしか参加していません。

そして、大手・中堅・地域密着の不動産会社参加の「HOME4U」は、NTTグループ運営で最も安心して利用できるサイトの一つ。

つまり最大手の不動産会社に依頼「すまいValue」+大手・中堅・地域密着の不動産会社に依頼「HOME4U」を組みわせるのです。

ただ、大手は両手仲介の可能性が高いです。対象地域(一都三県+大阪、兵庫)の方は、売主専門としている「SRE不動産(※旧ソニー不動産)」も合わせて申し込んでおくと安心です。

地方や郊外の方:HOME4U+イエウール
オススメの組み合わせ:「HOME4Uイエウール

人口が少ない都市の方にオススメの一括査定サイト

大手の不動産会社は都心に強いですが、地方や郊外では対応できない場合があります。

特に「すまいValue」を使って依頼できる最大手の不動産会社は地方や郊外は対応していない可能性があります。

地方や郊外の方は「HOME4Uイエウール」を併用するといいでしょう。

最大手の不動産会社に依頼できるのは「すまいValue」だけ

すまいValue

すまいValue

すまいValueは国内最大手6社(三井のリハウス、住友不動産販売、三菱地所ハウスネット、東急リバブル、小田急不動産、野村の仲介plus)が共同で運営する一括査定サービス。

強力な販売ネットワークとノウハウを持っていますし、営業担当者の質も全体によいので、確実に依頼はしたいところ。

ただし、お伝えした通り大手は両手仲介の可能性が高いです。

対象地域(一都三県+大阪、兵庫)の方は、売主専門としている「SRE不動産(※旧ソニー不動産)」も合わせて申し込んでおきましょう。

3分で最高額がわかる!すまいValueをチェック

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NTTグループが運営の安心実績「HOME4U」

HOME4U

HOME4U

2001年から運営と最も長い、一括査定の老舗。

運営がNTTデータグループという安心感は抜群で、個人情報保護やセキュリティ対策などの技術力も信頼できます。

参加している不動産会社は、大手から中堅・地元密着まで約1,300社。

イエウールの1,900社と比べると1,300社で少なめに見えますが、厳しい審査を通過した不動産会社だけが参加しているというのが売りです。

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参加不動産会数No.1の「イエウール」

イエウール

イエウール

参加している不動産会社は大手、中堅、地元密着型まで約1,900社と最多。

つまり一番不動産会社が見つかる可能性が高いということです。

サイト運営の歴史は比較的浅いですが、利用者も多く、安心して利用できます。

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投資用物件に強い「リガイド」

リガイド

リガイド

旧「SBI不動産一括査定」というサイトで、「HOME4U」の次に運営が長い老舗サイト。

入力はYahoo!やFacebookから情報を引き継ぐこともでき、入力しやすいフォームです。

最大10社まで一括で査定依頼できるので、効率良く多数の会社に査定依頼したい人にも向いています。

HOME4Uなどと比べると600社で少なめに見えますが、独自審査を通過した優良不動産会社というのが売りです。

また、投資用物件にも強く、資産の組み換えも相談できます。

3分で最高額がわかる!リガイドをチェック

※「机上査定」を選ぶと電話なしで、メールで概算査定額がわかります。

不動産一括査定サイトは、無料で利用できますので、まずは申し込んで信頼できる不動産会社に査定相談をしてみることをオススメします。

不動産一括査定については下記記事でさらに詳しく解説しています。

以上、ここまで両手仲介の防衛策について見てきました。

両手仲介は必ずしも全てが悪いわけではありません。

そこで次に、買主は両手仲介がおススメということについて解説いたします。

5.買主は両手仲介がオススメである理由

両手仲介のデメリットは売主が受ける値引きです。

これは、買主にとってはメリットとなります。

つまり、買主にとっては両手仲介がオススメとなります。

では、買主はどのようにして両手仲介の案件を見つければいいのでしょうか。

そこでポイントとなるのが媒介契約の種類です。

両手仲介は専任媒介・専属専任媒介のときに発生しやすい形態でした。

そのため、広告で専任媒介・専属専任媒介と書かれている物件を中心に検討します。

不動産の広告には、必ず「取引態様」という欄があります。

取引態様とは、媒介や代理、売主等といった不動産会社の立場を示す内容。

この取引態様には専任媒介・専属専任媒介の場合、専任媒介・専属専任媒介であることが明記されている物件があります。

これは何を意味しているかというと、「この物件は値引きしやすいですよ」と暗黙のメッセージを伝えています。

取引態様が専任媒介・専属専任媒介の物件なら、その不動産会社に購入希望を申し出ると、両手仲介の状態となります。

ポツンと現れた買主に対して、不動産会社は買主の味方となり、なんとか売買を成立させようとしてくれます。

専任媒介・専属専任媒介の物件であれば、不動産会社は買主の味方になってくれますので、思いっきり値引交渉してみても良いのです。

このように、買主の立場に立てば、実は両手仲介や専任媒介・専属専任媒介というのは決して悪い存在ではありません。

買主は消費者ですので、消費者にとっては良い仕組みです。

元々、宅地建物取引業法は消費者である買主を守るためにあります。

確かに、双方代理という矛盾だけを見れば両手仲介はおかしな存在ですが、買主のことを思えば、素晴らしい仕組みなのです。

では、売主は守られないのかというと、売主は一般媒介契約を選択すれば良いということになります。

売主は、自分自身を守るには一般媒介を選択し、買主は安く購入するには専任媒介・専属専任媒介を選択することでバランスは取れているのです。

媒介契約は仕組みを理解した上で、買主、売主ともに自分に有利な方を選択しましょう。

まとめ

以上、ここまで、個人売主にとっては悪しき習慣となっている両手仲介について見てきました。

両手仲介は売主にとってデメリットがありますが、それは専任媒介・専属専任媒介によって囲い込まれていることで問題が顕在化します。

囲い込みを防ぐには、売主は一般媒介を選択することをオススメします。

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合同会社ラビッツ 石川貴裕

IT会社で勤務しながら、親族の会社で不動産仲介を経験。専門用語が多く初心者に優しくないサイトが多いと感じて不動産メディアを多数立ち上げる。

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