ビル売却で知っておきたいテナント対応や精算の基礎知識を徹底解説

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不動産投資をしている人の中には、ビル1棟の売却を考えている人もいらっしゃると思います。

複数のテナントが入居しているビルの売却は、収益物件ならではの「やるべきこと」があります。

ビルオーナーが売却する際の疑問

  • 「ビルの売却って、どのように進めればいいの?」
  • 「ビルを売却することになったら、テナントはどうすればいいの?」
  • 「ビル売却の際には、精算ってどうしたらいいの?」

そこでこの記事では、「ビル売却」にフォーカスしてお伝えします。

この記事を読むことであなたは、ビル売却の際に知っておきたいテナント対応や、精算の基礎知識について知ることができます。

ぜひ最後までご覧ください。

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テナントビルは満室にしてから売却するのが基本

テナントビルは満室にしてから売却するのが基本。ビルのような収益物件は、「収益価格」と呼ばれる価格をベースに取引が行われます。

収益価格は、ビルが生み出す純収益を利回りで割って求めたものです。

例えば、年間賃料収入から年間費用を差し引いた純収益が500万円の物件があるとします。

この物件に対して、投資家が一般的に期待する利回りが5%だったとします。

すると、500万円を5%で割ることで、収益価格は1億円と計算されます。

これが収益還元法と呼ばれる価格の求め方で、収益還元法によって求められる価格が、収益価格です。

売却時に空室があると、純収益が落ちます。

買主は、ある程度の空室は見込みますが、やはり空室が多いビルは純収益を保守的に安く見込むからです。

純収益を安く見込まれてしまうと、収益価格も低く試算されます。

空室は、ビルの価格を安くしてしまう原因となります。

ビルを高く売るためには、空室を無くした状態で売却することが基本です。

なかなか空室が埋まらない場合は、フリーレントを使ってみるのも手

尚、なかなかテナントが埋まらないビルであれば、フリーレントを使って埋めてしまうという手があります。

フリーレントとは、数ヶ月家賃無料とする借主に対して行うサービス

フリーレントで埋める場合は、家賃を下げずに埋めることがポイントです。

家賃が高いままであれば、買主が購入後、高い家賃をもらうことができます。

高い家賃であれば、買主が試算する収益価格も高くなるため、結果的に高く売却できます。

空室がある場合には、フリーレントを駆使して満室にしてから売却しましょう。

以上、ここまでテナントビルは満室にしてから売却するのが基本ということについて見てきました。

では、テナントとオーナーの間でトラブルを抱えている場合はどうすれば良いのでしょうか。

そこで次に、テナントとのトラブルは売却前に解決しておくことについて解説いたします。

テナントとのトラブルはビル売却前に解消しておく

テナントとのトラブルは売却前に解決しておきます。

トラブルとは、具体的には借主からの家賃減額交渉などが相当

家賃減額交渉を受けている件は、買主に自ら話すことは必要ありませんが、買主から質問を受けた場合は、隠さずに答えなければいけない内容です。

慣れた買主であれば、「家賃減額の要求を受けているテナントはありますか?」と質問してきます。

家賃減額交渉のテナントがいる場合には、価格が下がる原因となります。

その他、修繕等の対応でトラブルを抱えている場合には、同様に価格が下がる原因となりますので、解消しておくようにしましょう。

以上、ここまでテナントとのトラブルは売却前に解消しておくことについて見てきました。

では、ビル売却の際の精算はどのようにしたら良いのでしょうか。

そこで次に、ビル売却で発生する清算金について解説いたします。

ビル売却で発生する4つの精算金

ビル売却で発生する清算金は、主に以下の4つです。

ビル売却で発生する主な清算金4つ

  1. 固定資産税および都市計画税
  2. 賃料および共益費
  3. 付加使用料
  4. 敷金

清算金1.固定資産税および都市計画税

ビルに限らず、不動産の売却では固定資産税および都市計画税(以下、「固定資産税等」と略)は精算するのが一般的。

収益物件のビルでも、もちろん固定資産税等は精算します。

固定資産税等は、毎年1月1日時点の所有者に1年分が課税されます。

固定資産税等は、たとえ1月1日から12月31日の間に売却して所有者が変わったとしても、その年の納税義務者が途中から変わることはありません

例えば年間の固定資産税等が12万円で、2月1日時点で売却をした場合、買主から残りの11万円の固定資産税等相当額を受領するのが固定資産税等の精算です。

固定資産税等の精算に関しては、買主からもらうお金になります。

固定資産税の精算については下記記事で詳しく解説しています。

清算金2.賃料および共益費

ビル売却ではテナントからもらっている賃料および共益費についても精算を行います。賃料は、翌月分を当月末に受領します。

そのため、例えば8月10日に引渡をしたとしても、売主は既に8月分の賃料及び共益費をテナントから受領していることが通常です。

8月10日から8月31日までの賃料および共益費に関しては、買主にもらう権利があります。

そこで、売主が既にもらった1月分の賃料および共益費を日割計算し、買主へ渡すのが賃料および共益費の精算です。

賃料および共益費に関しては、売主が買主へ渡すお金になります。

固定資産税等の精算とは「あげる人」と「もらう人」が逆になりますので、お金の流れを理解しておきましょう。

清算金3.付加使用料

付加使用料とは、専有部分の水道光熱費のこと

ビルによっては、オーナーがテナントから付加使用料を徴収していることもあると思います。

細かいですが、付加使用料も精算の対象となり得ます。

付加使用料を精算する場合、厄介なのが引渡時点で金額が確定しないため、後日清算を行うという点です。

ビル全体の電気代は、電力会社からビルオーナーのところに翌月届きます。

各テナントへの請求額は、電力会社からの請求をもってようやく確定します。

さらに、テナントへの請求をその翌月にするため、テナントから付加使用料がビルオーナーのところに入金されるのは、翌々月です。

そのため、旧オーナーがテナントから受け取るはずたった付加使用料が、後日、新オーナーのところへ入金されます。

そこで、付加使用料を精算する場合には、後日、買主から売主へ付加使用料の精算金を支払います

ただし、精算はどの項目についても、そもそも売主と買主の任意で行うため、必ずしも全ての項目を精算しなければならないものではありません。

特に、付加使用料は金額も大きくなく、かつ、精算も後日で複雑となるため、やらないことが多いです。

面倒であれば、売主と買主で協議の上、付加使用料の精算は省略するのでも良いでしょう。

清算金4.敷金

ビル売却では、売主がテナントから預かっている敷金についても精算を行います。

収益物件のように借主がいる状態で売買すると、借主への敷金返還義務は買主へ移転します。

売主がオーナーだった時代に入居していたテナントが、買主がオーナーとなった後に退去した場合、買主がそのテナントに敷金を返還しなければなりません。

しかしながら、買主は実際のところテナントから敷金を預かっていない状態です。

そこで、買主から売主へ支払う金額を、売買代金から敷金相当額を控除した金額とすることで売主が預かっていた敷金を承継する形とします。

具体的には、ビルの物件価格が1億円、売主が預かっている敷金が1,000万円の場合、買主が9,000万円を支払うことで、1,000万円の敷金を引き継いだことにするのです。

敷金の精算は、固定資産税等の精算金とは意味合いが少し異なりますが、必ずやるべきことなので、忘れずに精算するようにしましょう。

以上、ここまでビル売却で発生する清算金について見てきました。

では、ビル売却の旨はテナントに通知する必要はあるのでしょうか。

そこで次に、売却前のテナント通知は不要ということについて解説いたします。

ビル売却前のテナント通知は不要

ビルの売却では、売却前のテナント通知は不要です。

いわゆるオーナーチェンジは、所有者の自由ですので、テナントに言う必要も、同意を得る必要もありません。

ただし、事前に黙って売却しても構いませんが、後から通知をすることは必要です。

通知については、売却後に賃貸人の地位承継通知書という書類が必要となります。

以上、ここまで売却前のテナント通知は不要ということについて見てきました。

では、賃貸人の地位承継通知書とはどのような書類なのでしょうか。

そこで次に、売却後に必要な賃借人の地位承継通知書について解説いたします。

ビル売却後に必要な賃貸人の地位承継通知書

ビル売却では、売却後に賃貸人の地位承継通知書が必要となります。

賃貸人の地位承継通知書とは、借主に対して行う、「オーナーがAさんからBさんへ変わりました」という内容の通知

テナントは、オーナーが変わると家賃も振込口座も変わりますので、新オーナーは必ず通知を行います。

しかしながら、新オーナーの通知だけでは信憑性がないので、元々の売主も連名で通知するのが通常です。

賃貸人の地位承継通知書は、売主と買主の連名で押印する書類となります。

尚、実務上は賃貸人の地位承継通知書に対して借主からの同意ももらっておくことが多いです。

賃貸人の地位承継通知書には、敷金返還義務も買主に移転したことを記載しておきます。

敷金返還義務は買主に移転したことに、借主の同意も取っておくと、後でトラブルなることも防げます。

借主にとっては、突然、オーナーが変わったことが通知されるため、寝耳に水です。

同意を取ることは義務ではありませんが、後に敷金返還でトラブルにならないよう、書面を「通知書兼同意書」の形にして、借主からの押印ももらっておくのが良いでしょう。

不動産一括査定を使って信頼できる不動産会社を探す

不動産一括査定とは、その名の通り「不動産の査定相談を複数の不動産に一度でお願いできるWEBサイト(サービス)」。

不動産一括査定サイトのイメージ

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PC、スマホのWEB画面から簡単な情報を入力するだけで、その日のうちに複数の不動産会社から物件の簡易査定額と併せて、メール等でのコミュニケーションをとることが可能です。

その際に、併せて営業担当の対応や人間性を確認しながら不動産会社を選定していくのです。

不動産一括査定の利用は無料です

ただし、不動産一括査定は1つだけではなく、国内に複数存在しています。

ここからはオススメの不動産一括査定を紹介します。

不動産のプロが厳選する!不動産一括査定のオススメ4サイト

ここからは、筆者が厳選したオススメの不動産一括査定4サイトを紹介。

筆者の厳選基準は下記3つ。

オススメの不動産一括査定サイトの基準は3つ

  • 運営会社の母体がしっかりしているか
  • 不動産会社をしっかり審査しているのか
  • 利用者が多いのか

さて、それでは各不動産一括査定サイトをオススメ順に特徴とポイントを紹介していきます。

オススメ1.NTTグループで安心運営!「HOME4U」

HOME4Uの特徴

プライバシーマークを取得している、安心のNTTデータグループが運営する「HOME4U」。

日本で初めて不動産一括査定を始めたサイトで、18年の歴史を誇っています。

歴史がある分、利用者も多く累計35万人が利用。

それだけ、長く続けられているのも、支持されている証拠。

「なんでも相談窓口」のサポートデスクも用意されており、不動産売却に関する相談も可能です。

安心安全、信頼のサービスを利用したいユーザーには、ぴったりのwebサービスです。

※都心部の方は次に紹介する「すまいValue」も合わせて申し込みがオススメ。

HOME4Uのオススメポイント

  • 運営会社が上場企業かつ、運営暦18年。安心、信頼感がある。
  • 累計30万人が利用している安心実績。
  • 約1分の登録で、最大6社の査定価格を取り寄せられる。

HOME4U(ホームフォーユー)の公式サイトはこちら

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※「机上査定」を選ぶと電話なしで、メールで概算査定額がわかります。

オススメ2.最大手の不動産会社に唯一依頼ができる!「すまいValue」

すまいValueの特徴

すまいValue」は、国内最大手の不動産会社6社の共同運営による不動産一括査定サイトです。

「野村の仲介+」「住友不動産販売」「三井のリハウス」「東急リバブル」「三菱地所ハウスネット」「小田急不動産」といった大手不動産会社だけを対象に、仲介先を探すことができます。

この6社に依頼できるのは実はすまいValueのみ。

これらの最大手は、特に都心部は強いので、都心部の不動産売却を考えている人は、「すまいValue」に依頼はしておいた方がいいです。

最短60秒の簡単な入力で、大手不動産会社最大6社の査定結果から比較検討ができます。

すまいValueのオススメポイント

  • 国内最大手の不動産会社6社が直接運営!実績と信頼のある不動産会社のみに依頼できる
  • 6社の店舗数は全国に830店舗。年間の仲介成約数10万件(2015年度実績)!
  • トラブルなく安心・安全に取引出来た割合96.7%(2016年すまいValueアンケートより)。高い安心度でサービスを受けられる

すまいValueの公式サイトはこちら

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オススメ3.利用者1,000万人以上でNo.1「イエウール」

イエウールの特徴

イエウールは、不動産一括査定で利用者No.1のサービス。

No.1の理由は、参加している不動産会社の数。他の一括査定は1,000社前後が多いですが、イエウールは1,700社と一括査定No.1です。

つまり田舎や地方の方でも、しっかりと不動産会社を見つけることができます。

HOME4U」は大手や中堅の不動産会社は参加しているものの、地域密着の不動産会社の参加は実は少ないのです。

その点、イエウールは地域密着の不動産会社も多く参加しておりますので、田舎や地方の方でも安心して利用できます。

※都心部の方は「すまいValue」がオススメです。

イエウールのオススメポイント

  • 登録されている不動産会社数が1,700社以上と、他の不動産一括査定サイトNo.1
  • 累計利用者1,000万人以上は一括査定No.1
  • 一括査定後の見積もり比較のフォーマットが見やすい。

イエウールの公式サイトはこちら

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オススメ4.投資用の物件を売却なら「リガイド」

リガイドの特徴

リガイド」は、以前は「SBI不動産一括査定 」と言ってSBIグループにて運用されていたサービスです。

運営企業自体も不動産取引に精通しているので、その点でも安心感を持てます。

ちなみに、サービス運用暦10年以上と、長年の実績と信頼を誇る、不動産一括査定サイトです。

リガイドの特徴としては、一回の査定依頼に対して最大10社までの不動産会社からの査定を受け取れるところ、そしてYahoo!やFacebookとも提携しており、入力時もそれらのサービスから情報を引き継げる利便性、などが挙げられます。

リガイドのオススメポイント

  • 一回の査定依頼に対して査定を受け取れる不動産会社数が多い(最大10社)。
  • 元SBIグループの信頼感、運営企業自体も不動産取引に精通している。
  • 不動産一括査定サイトの中でも、特に運用暦が長い、実績の豊富さ。

リガイドの公式サイトはこちら

3分で最高額がわかる!リガイドをチェック

※「机上査定」を選ぶと電話なしで、メールで概算査定額がわかります。

以上が筆者が厳選した4サイト。

それぞれ紹介した不動産一括査定を一覧表でまとめておきます。

比較項目HOME4UすまいValueイエウールリガイド
運営会社株式会社
エヌ・ティ・ティ・データ
すまいValue運営会社株式会社Speee株式会社ウェイブダッシュ
上場未上場未上場未上場未上場
運営暦
(サービス開始年)
17年
(2001年)
2年
(2016年10月)
4年
(2014年)
11年
(2006年)
参加している
不動産会社数
約1,300社大手6社のみ約1,700社約550社
査定可能な不動産・分譲マンション
・一戸建て
・土地
・ビル一室
・店舗・事務所・倉庫
・マンション一棟
・アパート一棟
・ビル一棟
・その他
・分譲マンション
・一戸建て
・土地
・一棟マンション
・一棟ビル
・一棟アパート
・その他
・分譲マンション
・一戸建て
・土地
・一棟アパート
・一棟マンション
・区分マンション
・一棟ビル
・区分所有ビル
・店舗・工場・倉庫
・農地
・その他
・マンション
・一戸建て
・土地
・アパート一棟
・マンション一棟
・事務所・店舗ビル一棟
・事務所・店舗ビル一室
・その他

最後にざっとまとめておきます。

【まとめ】不動産一括査定サイトのオススメ

不動産一括査定サイトは、無料で利用できますので、まずは申し込んで信頼できる不動産会社に査定相談をしてみることをオススメします。

不動産一括査定については下記記事でさらに詳しく解説しています。

まとめ

以上、ここまで、ビル売却の際に知っておきたいテナント対応や、精算の基礎知識について見てきました。

ビル売却は、テナントが存在するため、家賃や敷金の精算も加わります。

また、賃貸人の地位承継通知という収益物件ならではの手順も必要です。

ビル売却は、割と複雑な手順となりますので、不動産会社によく確認しながら漏れなく行うようにしましょう。

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合同会社ラビッツ 石川貴裕

IT会社で勤務しながら、親族の会社で不動産仲介を経験。専門用語が多く初心者に優しくないサイトが多いと感じて不動産メディアを多数立ち上げる。

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