共有物件の売却で失敗しないために知っておきたい5つのポイント

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複数の人で所有する「共有物件」には、売却で失敗しないためのコツがあります。

共有物件の売却のポイントは、以下の5つです。

共有物件の売却5つポイント

  1. 全員の同意を得てから売却する
  2. 代表者を決めておく
  3. 費用の立て替え方法を決めておく
  4. 最低売却価格を決めておく
  5. 代表者のねぎらい方法を決めておく

共有物件の売却に対する疑問

  • 「共有物件を売却するには、まず何をすればいいの?」
  • 「共有物件の売却で失敗しないためには何が必要なの?」
  • 「共有物件をスムーズに売却するにはどうしたらいいの?」

そこでこの記事では、「共有物件の売却」にフォーカスしてお伝えします。

この記事を読むことであなたは、共有物件の売却で失敗しないための5つのポイントについて知ることができます。

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ポイント①共有物件の売却は共有者全員の同意が必要

共有物件の売却では、最初に共有者全員の同意を得ることが必要です。

共有とは、1個の所有権を複数の人で持ち合っている関係

1つの建物を4人で平等に共有している場合には、25%ずつの共有持分で保有していることになります。

25%のような割合のことを、持分割合と呼びます。

持分割合は、共有者の合意によって決まり、登記がなされている場合には、登記簿謄本に記載されている割合

共有物件では、共有派は共有物の全部を使用できるのが特徴です。

例えば、別荘を25%ずつ4人で持っていたとしても、別荘の面積のうち25%しか利用できないというわけではなく、100%全てを利用することができます。

また、共有物は「管理」や「保存」、「変更」に関して、民法で同意数のルールが定められています。

管理とは、共有物を他人に貸す行為や、賃貸借契約を解除する行為

管理に関しては、共有者の持分の価格に従い、過半数の同意があれば行うことができます

例えば、25%ずつ4人で共有している物件であれば、3人の同意を得ると75%になりますので、残りの1人が反対しても貸したり、賃貸借契約を解除したりすることができます。

過半数の同意であるため、2人の50%では共有物の管理をすることはできません。

あくまでも過半ですので50%を超える必要があります。

保存とは、共有物の修繕などをする行為

保存に関しては、共有者が1人で単独ですることができます。

保存行為は、共有者全員の利益になる行為であるため、利害が対立しないと考えられることから単独でできるものとされています。

変更とは、共有物全体の売却や増築、建て替えといった行為

変更に関しては、共有者全員の同意が必要です。

売却は「共有物の変更」に該当しますので、全員の同意が必要となります。

例えば、30人で共有しているような物件では、1人でも反対すれば売却はできないことになります。

尚、良く誤解されますが、共有持分については単独で売却することが可能です。

Aさん、Bさん、Cさん、Dさんが25%ずつ持っているような物件で、Cさんの25%をEさんに売るようなことはCさんだけの意思で決めることができます。

共有物の売却では、全員の同意が絶対条件となりますので、まずは全員の同意を取ることから始めるようにしてください。

ポイント②代表者を決める

共有物件の売却では、共有者の中から代表者を決めることがポイント。

不動産の売却では、「不動産会社」や「買主」「司法書士」「測量会社」等の第三者と関わり合いながら進めて行きます。

共有者の売却は全員の同意が必要ですが、第三者がいちいち全員に同意を求めていくわけにもいきません。

共有物件の売却では、第三者に対し、全員の総意を伝える代表者が必要です。

まずは代表者を決め、対外的な窓口を全て一本化するとスムーズになります。

代表者を決めたら役割分担をする

代表者を決めたら、基本的には対外窓口は全てその代表者とすることを、第三者に対してもきちんと宣言するようにしてください。

一番良くないのは、第三者の方から勝手に窓口を決められてしまうことです。

例えば、夫婦の共有物件を売却する際、不動産会社の方から、「奥さんの方がうるさくなさそうだから、何でも奥さんの方に連絡しよう」と勝手に決められてしまうことがあります。

すると、不動産会社のペースで良いように進められてしまうので、納得いかない売却となってしまうことが多いです。

代表者を決めたら、代表者自身が「連絡はすべて私にください」と宣言すると、自分たちのペースに持ち込むことができます。

代表者は調整役も必要

また、代表者を決めておけば、共有者同士で意見が割れたときの調整役にもなります。

共有者の中には、必ず適任者がいるはずですので、まずは共有者全員の中から代表者を決めることから始めるようにしてください。

尚、代表者と言っても、代表者が全てを勝手に決められるわけではありません

共有物の売却は、あくまでも全員の同意が必要です。

代表者というと、何か権利のある人のようなイメージがありますが、勝手に何かを決められる立場の人ではないです。

どちらかというと、対外的なメッセンジャーの立場になりますので、全員で代表者の立ち位置をきちんと理解した上で決めましょう。

ポイント③費用の立て替え方法を決める

不動産の売却では、売却前に仲介手数料や測量費といった費用が発生します。

共有物件を売却する場合には、費用の立て替え方法を決めておくことも重要。

売却に関する費用は、大きなところでいうと不動産会社へ支払う仲介手数料です。

仲介手数料は、宅地建物取引業法によって、不動産会社が受領できる上限額が以下のように定められています。

取引額 (売買金額)速算式(上限額)
200万円以下5%
200万円超から400万円以下4%+2万円
400万円超3%+6万円

例えば、3,000万円で売却できた場合には、取引額が400万円超ですので、仲介手数料は96万円(=3,000万円×3%+6万円)です。

不動産の売却では、売買契約の締結と引渡を別日で分けて行います。

売買契約と引渡は、通常、1ヶ月間空けます。

ここで、仲介手数料の支払いは、売買契約時に50%、引渡時に50%を支払うのが通常。

上記の例で言えば、48万円(=96万円÷2)を売買契約時に支払わなければならないということになります。

仲介手数料は、まだ入金のない段階なので、誰かが立て替えなければいけません。

売却金額が大きければ、結構な金額になることも多いため、負担方法については、あらかじめ決めておく必要があります。

また、戸建てや土地を売却する場合、売主には境界明示義務があります。

境界が確定していない物件を売却する場合には、測量会社に依頼して境界を確定することから始めなければなりません。

境界確定費用も50万円~100万円くらいの金額で発生します。

結構な金額となりますので、費用は誰がどのように立て替えるかルールを決めておくとスムーズです。

尚、費用の負担割合は、持分割合で負担するのが基本です。

共有持分が25%ずつであれば、全ての費用も共有者が25%ずつ負担します。

先に集めてから代表者が振り込むのか、代表者が立て替えて後から集めるのかは自由です。

後で揉めないためにも、お金に関するルールは決めておきましょう。

ポイント④最低売却価格を決める

共有物件の売却では、全員で最低売却価格を決めておくことが重要です。

最低売却価格とは、いくら以上なら売るという値段

不動産の売買では、値引き交渉が行われることが多いです。

値引き交渉は、具体的には購入希望者が買付証明書を提示してくるタイミングで行われます。

買付証明書とは、購入者が「買いたいです」という正式な意思表示を示すための書面

買主の一方的な意思表示だけですので、買付証明書を受領したからといって、売買が成立するわけではありません。

買付証明書には、「購入希望金額」が記載されています。

購入希望金額が売り出し価格の満額であれば問題ありませんが、中には値引きされた金額が記載されていることも良くあります。

値引きされた金額が記載されていた場合、共有者全員で協議をする必要が出てきます。

例えば、4,000万円で売りに出していた物件が、3,900万円と書かれた買付証明書で申込があったとします。

最低売却価格を決めていないと、3,900万円で応諾すべきなのか、それとも待つべきか、3,950万円ならOKなのか共有者全員で迷いが生じます。

買付証明書に対してスムーズに回答するためにも、最低売却価格を全員で決めておくことはとても重要です。

最低売却価格は、あまり欲をかき過ぎず、保守的な価格で決めておくようにしましょう。

ポイント⑤代表者をねぎらう方法を決めておく

最後に細かい点ですが、代表者をねぎらう方法を決めておくことをオススメします。

代表者は対外的な窓口や、共有者全員の意見調整等、やることは多岐に渡ります。

途中でストレスが溜まることもあり、無理を強いると揉める原因にもなります。

そこで、あらかじめ代表者をねぎらう方法を決めておくのが良いです。

ねぎらう方法は、金銭的なお礼ではなく、例えば全員で食事会をしたり、旅行に行ったりするのが良いと思います。

「売却が終わったら、皆で兄さんの好きな鰻を食べに行こう」でも構いません。

ちょっとした気遣いをしてあげるだけで、代表者の心の負担はかなり軽くなるはずです。

共有物件は、兄弟間や夫婦間のことが多いので、共有物件の売却をきっかけに、家族が向き合える時間を作れると、満足できる売却となります。

せっかくの機会ですので、皆で楽しめる打上企画を考え、代表者をねぎらうようにしてください。

まとめ

以上、ここまで、共有物件の売却で失敗しないための5つのポイントについて見てきました。

ポイントは以下の5つです。

共有物件の売却5つポイント

  1. 全員の同意を得てから売却する
  2. 代表者を決めておく
  3. 費用の立て替え方法を決めておく
  4. 最低売却価格を決めておく
  5. 代表者をねぎらう方法を決めておく

後で揉めないように、あらかじめルールを決めて売却に取り掛かりましょう。

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合同会社ラビッツ 石川貴裕

IT会社で勤務しながら、親族の会社で不動産仲介を経験。専門用語が多く初心者に優しくないサイトが多いと感じて不動産メディアを多数立ち上げる。

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