造成とは?費用の目安や注意すべき開発行為等について徹底解説

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注文住宅を作るようなケースでは、「造成」工事が必要となることがあります。

一般の人にとっては、造成はあまり耳慣れない言葉です。

造成についての疑問

  • 「造成って、そもそも何なの?」
  • 「造成は、どのくらいの費用がかかるの?」
  • 「造成をする上で注意しなければならないことはあるの?」

そこでこの記事では、「造成とは」ということにフォーカスしてお伝えします。

この記事を読むことであなたは、造成とは何かということや、費用の目安、注意すべき開発行為等について知ることができます。

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造成とは?聖地との違いは?

造成とは、そのままでは使いにくい土地を掘削や切土を行い、平らな土地に整備すること

造成には、大きく山の斜面を切り崩して土地を平らにする「切土」と、山の斜面に土を盛って土地を平らにする「盛土」の2種類があります。

一方で、造成と似た言葉に整地があります。

整地とは、土地を平らにならすこと

造成でも切土や盛土を行った後、地ならしを行うため、整地は造成工事の一部に含まれます。

造成が山のような傾斜地を整備することであるのに対し、整地は平たん地を整備することです。

法律で扱われる造成は、急な斜面を切土したり、盛土したりする工事のことを指します。

それに対して、一般用語として使われる造成という言葉は、もっと広い意味で使われています。

平らな土地を整地する工事や、擁壁工事、残土処分、木の伐採・伐根等の工事も造成工事と称することが多いです。

以上、ここまで造成とは、ということについて見てきました。

造成地を購入する場合、オススメしたいのは「切土」です。

そこで次に、造成地を購入するなら切土がオススメということについて解説いたします。

造成地を購入するなら切土がオススメ

造成地を購入するなら切土がオススメです。

切土とは、山の斜面を切り崩して土地を平らにする工事
盛土とは、山の斜面に土を盛って土地を平らにする工事

切土は、元々、自然界にあったしっかりした土地を切り取って作った土地であることから、地盤が安定しています

それに対して、盛土は斜面に人工的に土を盛って作られた土地であり、地盤が良くありません。

そのため、造成地で切土と盛土のどちらかを購入するのであれば、切土の方が圧倒的にオススメです。

造成地を買う場合には、切土部分か盛土部分かを良く調べた上で、切土部分を買うようにして下さい。

尚、切土と盛土がまたがっている部分も、良くありません。

切土と盛土がまたがっている部分は、不同沈下が生じやすいためです。

不同沈下とは、土地が不揃いに地盤沈下し、建物が傾いてしまうような現象

建物が均等に沈むわけではなく、不均一に沈下することから、不同沈下と呼ばれています。

盛土と切土では、地盤の強度が異なるため、またがるような場所では不同沈下が発生してしまいます。

盛土と切土がまたがっているような土地も、購入は見送った方が良いでしょう。

以上、ここまで造成地を購入するなら切土がオススメということについて見てきました。

造成にかかる費用をあらかじめ知っておいた方が、売買の計画が立てやすいです。

そこで次に、造成費の目安について解説いたします。

造成費用の目安

造成には、「整地」「伐採・抜根」「地盤改良」「土盛」「土止」といった工事があります。

それぞれの定義は以下の通りです。

工事種別定義
整地凹凸がある土地の地面を地ならしするための工事費または土盛工事を要する土地について、土盛工事をした後の地面を地ならしするための工事
伐採・抜根樹木が生育している土地について、樹木を伐採し、根等を除去するための工事
地盤改良湿田など軟弱な表土で覆われた土地の宅地造成に当たり、地盤を安定させるための工事
土盛道路よりも低い位置にある土地について、宅地として利用できる高さまで搬入した土砂で埋め立て、地上げする場合の工事
土止道路よりも低い位置にある土地について、宅地として利用できる高さまで地上げする場合に、土盛りした土砂の流出や崩壊を防止するために構築する擁壁工事

エリア別の平坦地(3°以下)の宅地造成費用の目安は以下の通りです。

 北海道宮城東京愛知大阪福岡
整地1,700円/坪2,000円/坪2,300円/坪2,000円/坪2,000円/坪2,000円/坪
伐採・抜根1,700円/坪2,000円/坪2,000円/坪2,000円/坪2,000円/坪2,000円/坪
地盤改良4,600円/坪5,000円/坪5,000円/坪4,600円/坪4,600円/坪4,600円/坪
土盛14,200円/坪17,500円/坪15,900円/坪15,900円/坪14,900円/坪14,500円/坪
土止156,700円/坪203,600円/坪187,400円/坪184,100円/坪177,500円/坪154,400円/坪

また、造成費用は傾斜度によっても異なります。

造成費用は基本的に傾斜度が高いほど、金額が高くなります

「整地」「伐採・抜根」「地盤改良」「土盛」「土止」のすべてを含む傾斜度別の造成費用は下表の通り。

傾斜度北海道宮城東京愛知大阪福岡
3°~5°36,000円/坪39,700円/坪37,700円/坪37,700円/坪35,400円/坪33,700円/坪
5°~10°62,800円/坪68,800円/坪64,800円/坪64,800円/坪61,200円/坪58,500円/坪
10°~15°86,900円/坪94,900円/坪89,300円/坪89,600円/坪84,600円/坪81,300円/坪
15°~20°130,900円/坪144,100円/坪138,200円/坪140,200円/坪135,200円/坪128,300円/坪

造成工事については下記記事で詳しく解説しています。

以上、ここまで造成費の目安について見てきました。

注文住宅を建てる場合、造成が必要となることがあります。

そこで次に、注文住宅の造成は住宅ローンの対象とならないという点について解説いたします。

注文住宅の造成は住宅ローンの対象とならない

注文住宅を作る際、造成工事が必要となる場合がありますが、造成は住宅ローンの対象とならないため注意が必要です。

住宅ローンは、あくまでも建物が建っている住宅に対して貸し付けるローンのため、土地の造成工事に対しては貸すことができません。

そのため、お金を借りて造成工事を行う場合には、「つなぎ融資」でローンを組むことになります。

つなぎ融資とは、建物が完成するまで「一時的なつなぎ」で借りることのできるローン

造成が必要な場合には、一旦、つなぎ融資でローンを組みます。

その後、建物が完成した後、つなぎ融資の部分も含めて住宅ローンで借換えます。

つなぎ融資は、住宅ローンのように毎月返済が生じるものではありません。

つなぎの間は借りっぱなしで、最後に住宅ローンを借りると同時に、つなぎ融資部分は一括返済することになります。

注文住宅で造成工事を行う場合には、つなぎ融資が必要となることを知っておきましょう。

以上、ここまで注文住宅では造成が必要となることもある、という点について見てきました。

造成では、法律上の許可を要する場合があるため、注意が必要です。

そこで次に、開発行為には要注意であるということについて解説いたします。

開発行為には要注意

造成では、「都市計画法」によって許可を取らないと工事ができない場合があります。

都市計画法で許可が必要となる造成工事のことを開発行為と呼びます。

都市計画法では、開発行為を行う際に、発注者である土地所有者が行政に許可を受ける必要があります。

都市計画法で規定している開発行為とは、以下の行為を指します。

都市計画法の開発行為

  1. 土地の区画の変更 … 大きな敷地を分割し、敷地内に道路を作るような行為のことを指します。
  2. 土地の形状の変更 … 切土、盛土等の造成工事を指します。ここで言う造成工事は宅造法の定義と基本的に同じです。
  3. 土地の性質の変更 … 農地から宅地へ地目を変更することを指します。

切土と盛土の定義は、自治体によっても異なりますが、以下のような切土や盛土が開発行為に該当します。

開発行為に該当する主な4つ

  1. 切土であって、当該切土部分に高さが2mを超える崖(30度以上の斜面)を生ずることとなるもの
  2. 盛土であって、当該盛土部分に高さが1mを超える崖を生ずることとなるもの
  3. 切土と盛土を同時に行う場合における盛土であって、当該盛土部分に高さが1m以下の崖を生じ、かつ、当該切土および盛土部分に高さが2mを超える崖を生ずることとなるもの
  4. 切土、盛土で生じる崖の高さに関係なく、宅地造成面積が500㎡を超えるもの

都市計画法は全国の土地利用を規制しているものであるため、要件に該当すれば許可を必要とします。

ただし、開発行為に該当するかどうかは、前提となる面積要件があります。

その面積要件は、下表の通りです。

エリア面積要件
市街化区域原則1,000㎡以上
例外市街化の状況により無秩序な市街化を防止するため特に必要があると認められ、都道府県等が条例で定めた面積以上の場合(300㎡~1,000㎡)
市街化調整区域規模に関わらず許可が必要
非線引都市計画区域
及び
準都市計画区域
原則3,000㎡以上
例外市街化の状況により無秩序な市街化を防止するため特に必要があると認められ、都道府県等が条例で定めた面積以上の場合(300㎡~3,000㎡)
都市計画区域外1ha以上

都市計画法では、全国を「都市計画区域」「準都市計画区域」「都市計画区域外」の地域に分けます。

さらに都市計画区域を「区域区分の定めのある地域」と「非線引都市計画区域」に分けます。「区域区分の定めのある地域」は、「市街化区域」と「市街化調整区域」に分かれます。

市街化区域とは、すでに市街地を形成している区域またはおおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域
市街化調整区域とは、市街化を抑制すべき区域

例えば、自治体が条例で市街化区域の開発許可を必要とする面積を300㎡以上と定めている場合を考えます。

そのような自治体の中で、仮に「土地の形状の変更」を行おうとすれば、許可が必要となります。

「高さが1mを超える崖を生ずる盛土」は開発行為に該当してしまいますので、ちょっとした土盛りをするような工事でも開発行為となってしまいます。

開発行為が必要となると、別途、開発許可を取得するための設計料が発生します。

市街化調整区域であれば、全国どこでも規模に関わらず開発許可が必要となりますので、市街化調整区域内での造成工事は、開発行為になるかどうかを確認することが必要です。

造成工事は、思わぬところで許可が必要となることがあるので、都市計画法で開発行為の規制があることが知っておいた方が良いでしょう。

市街化調整区域については下記記事で詳しく解説しています。

まとめ

以上、ここまで、造成とは何かということや、費用の目安、注意すべき開発行為等について見てきました。

造成工事では、余計な造成費用がかかると同時に、許可が必要となる場合がります。

注文住宅やアパートを建てる場合など、造成費用や開発許可に注意しながら設計を進めていくようにしてください。

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合同会社ラビッツ 石川貴裕

IT会社で勤務しながら、親族の会社で不動産仲介を経験。専門用語が多く初心者に優しくないサイトが多いと感じて不動産メディアを多数立ち上げる。

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