住宅ローン控除とは?中古と新築・リフォームの条件と必要書類一式

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

節税対策の一つに住宅ローン控除があります。

その節税効果はサラリーマンができる節税策の中で最大ともいわれており、関心の高い人も多いのではないでしょうか。

住宅ローン控除は、新築住宅のみならず、中古住宅やリフォームでも住宅ローンを借りていれば利用することが可能です。

住宅ローン控除を考えている人の悩み

  • 「住宅ローン控除って、そもそもどういう制度なの?」
  • 「住宅ローン控除では、どのくらいの額が控除されるの?」
  • 「どうすれば住宅ローン控除を受けられるの?」

そこでこの記事では、「住宅ローン控除」にフォーカスしてお伝えします。

この記事を読むことであなたは、住宅ローン控除とは何か、どのような条件で受けられるのか、必要書類はどのようなものか、ということについて知ることができます。

1.住宅ローン控除とは

住宅ローン控除とは、新築住宅等の取得で銀行から10年以上のローンを借りている場合、住んだ年から一定期間に渡り、所定緒額が所得税から控除される特例

控除が受けられる借入金の範囲は、その年の12月31日現在の残高が控除の対象となります。

対象となるローンの条件は以下の通りです。

住宅ローンの条件

金融機関(銀行、信用金庫等の民間金融機関の他、住宅金融支援機構等の公的な機関も含まれます)などから借りている、返済期間が10年以上となるローン

以上、ここまで住宅ローン控除について見てきました。

では、どのくらいの金額が控除されるのでしょうか。

そこで次に、控除される金額について解説いたします。

2.住宅ローン控除で控除される金額

住宅ローン控除による控除期間の各年分の所得税から控除される金額は、以下の式によって算出されます。

ローン控除額 = 年末借入金残高 × 控除率

控除率や控除期間等は以下の通りです。

区分 控除対象 借入限度額 控除率 控除期間 所得税の 最大控除額 住民税の 控除限度額
消費税率8%または10%の場合 4,000万円 (5,000万円) 1.0% 10年間 400万円 (500万円) 所得税の課税総所得金額等の合計額×7% (最高年136,500円)
個人間の中古住宅の売買の場合 2,000万円 (3,000万円) 1.0% 10年間 200万円 (300万円) 所得税の課税総所得金額等の合計額×5% (最高年97,500円)

カッコ内の数字は、長期優良住宅または低炭素住宅の場合の金額となります。

住宅ローン控除は、まず売主が購入する不動産に消費税の課税が発生しているかどうかがポイントです。

売主が消費税の納税義務のある課税事業者である場合、建物に消費税が発生します。

消費税が発生する場合には、控除対象借入限度額が4,000万円(または長期優良住宅等なが5,000万円)となります。

一方で、中古住宅など個人が売主の場合、消費税は発生しません。

すると、控除対象借入限度額が2,000万円(または長期優良住宅等なが3,000万円)となります。

控除率は1%ですので、控除対象借入限度額を5,000万円とすると最大で年間50万円を節税することができます。

中古住宅の購入では、個人が売主だと、控除対象借入限度額が小さくなり、節税できる控除額も小さくなります。

住宅ローン控除を考慮すれば、売主が課税事業者である不動産会社の物件を購入した方が得となるのです。

以上、ここまで控除される金額について見てきました。

では、控除される金額はどのように計算されるのでしょうか。

そこで次に、計算の具体例について解説いたします。

3.住宅ローン控除の計算の具体例

消費税は8%として、課税事業者から住宅を購入した場合の住宅ローン控除の計算の具体例を2つのパターンで示します。

Aさんの諸条件を以下のように仮定します。

  1. 家族構成:夫婦と子供1人
  2. 住宅借入金の年末残高:2,000万円
  3. 年収:400万円
  4. 所得控除額:148万円
  5. 課税総所得金額:118万円
  6. ローン控除前の所得税額:59,000円

住宅ローンの控除額は以下のようになります。

Aさんの住宅ローン控除額

最初に所得税の住宅ローン控除額を計算します。

2,000万円 × 1% = 20万円 > 59,000円(ローン控除前の所得税額)

20万円がローン控除前の所得税額よりも大きいため、まず所得税59,000円は全額控除できます。

次に所得税で控除しきれなかった残額を計算します。

200,000円 - 59,000円 = 141,000円

ここで、住民税の控除限度額を計算します。

住民税の控除限度額 = 所得税の課税総所得金額等の合計額 × 7% = 118万円 × 7% = 82,600円 < 136,500円(最高限度額)

住民税から控除できる金額は、82,600円ということになります。

一方で、所得税で控除しきれなかった残額は141,000円でした。

「82,600円 < 141,000」ですので、82,600円が住民税から控除されることになります。

よって、控除合計額は以下のようになります。

控除合計額 = 所得税からの控除額 + 住民税からの控除額 = 59,000円 + 82,600円 = 141,600円

次にBさんの例を示します。

Bさんの諸条件を以下のように仮定します。

  1. 家族構成:夫婦と子供2人
  2. 住宅借入金の年末残高:4,000万円
  3. 年収:800万円
  4. 所得控除額:175万円
  5. 課税総所得金額:425万円
  6. ローン控除前の所得税額:422,500円

住宅ローンの控除額は以下のようになります。

Bさんの住宅ローン控除額

最初に所得税の住宅ローン控除額を計算します。

4,000万円 × 1% = 40万円 < 422,500円(ローン控除前の所得税額)

40万円がローン控除前の所得税額よりも小さいため、まず所得税400,000円が全額控除できます。

このケースでは、所得税で控除しきれなかった残額がないため、住民税からの控除はありません。

よって、控除合計額は以下のようになります。

控除合計額 = 所得税からの控除額 + 住民税からの控除額 = 400,000円 + 0円 = 400,000円

以上、ここまで計算の具体例について見てきました。

では、控除できるのはどのような物件なのでしょうか。

そこで次に、控除できる物件の条件について解説いたします。

4.住宅ローン控除できる物件の条件

住宅ローン控除は、10年以上のローンを組んでいれば新築住宅と中古住宅、リフォームの3つで利用することができます。

新築住宅の場合

新築住宅で住宅ローン控除を受けるには、以下の条件を満たす必要があります。

新築住宅の場合の住宅ローン控除条件

  1. 住宅を新築、または新築住宅を取得し、平成21年1月1日から平成33年12月31日までにその住宅を自己の居住の用に供すること。
  2. 工事完了の日または取得の日から6ヶ月以内に、自己の居住の用に供すること。
  3. 床面積が50㎡以上であること。
  4. 居住用と居住用以外の部分(例えば店舗など)があるときは、床面積の2分の1以上が居住用であること。(この場合は居住用の部分のみが控除の対象となる)新築住宅の条件

住宅は、マンションも戸建ても両方可能です。

「床面積が50㎡以上」は登記簿謄本に記載された面積になります。

マンションの場合、パンフレットに記載された面積は、壁芯面積と呼ばれ、登記簿謄本面積よりも大きいです。

特に2DKあたりの間取を購入する場合は、登記簿謄本の面積が50㎡以上あるかどうかをしっかり確認してください。

また、床面積の2分の1以上が居住用の賃貸併用住宅も住宅ローン控除が利用できます。

この場合、利用できる住宅ローンの額は、居住用の面積割合を乗じた残高が対象となります。

また、もし買い替えの場合のは「買い替え特例の特例」も併用することが可能です。

買い替え特例については下記記事で詳しく解説しています。

中古住宅の場合

中古住宅で住宅ローン控除を受けるには、以下の条件を満たす必要があります。

中古住宅の場合の住宅ローン控除条件

  1. 中古住宅を取得し、平成21年1月1日から平成33年12月31日までにその住宅を自己の居住の用に供すること。
  2. 新築住宅の場合の②~④と同じ。
  3. 次のイ・ロのいずれかに該当すること
    • イ.建築されてから20年(耐火建築物の場合は25年)以内の家屋であること
    • ロ.築後年数に関わらず新耐震基準に適合することが証明されたもの又は、既存住宅売買瑕疵担保責任保険に加入しているもの(その家屋の取得の日前2年以内に保険契約の締結をしたものに限る。

「耐火建築物」とは、鉄筋コンクリート造のマンションなどが該当します。

耐火建築物以外の木造戸建て住宅は20年で、耐火建築物の鉄筋コンクリート造マンションは25年以内が対象となります。

中古住宅を買うなら、とりあえず戸建てなら築20年、マンションなら築25以内の物件なら住宅ローン控除を受けられます。

また、戸建てで築21年以上、マンションで26年以上の物件は、「新耐震基準に適合することが証明された物件」または「既存住宅売買瑕疵担保責任保険に加入している」物件であることが必要です。

瑕疵担保責任保険については下記記事で詳しく解説しています。

また、もし買い替えの場合のは「買い替え特例の特例」も併用することが可能です。

買い替え特例については下記記事で詳しく解説しています。

リフォームの場合

リフォームで住宅ローン控除を受けるには、以下の条件を満たす必要があります。

リフォームの場合の住宅ローン控除条件

  1. 自ら所有し、居住している家屋で平成21年1月1日から平成33年12月31日までに増改築等を行い、同日までに入居すること。
  2. 工事費用(増改築等について、増改築等の費用に関して補助金等の交付を受ける場合には、その補助金等の金額を控除した金額)が100万円を超えるものであること。
  3. 工事を行った家屋が居住用と居住用以外の部分があるときは居住用部分の工事費用が全部の工事費用の2分の1以上であること。
  4. 増改築等を行った後の住宅の床面積が50㎡以上であること。
  5. 増改築等を行った後の住宅の床面積の2分の1以上が居住用であること。
  6. 増改築等の日から6ヶ月以内に自己の居住の用に供すること。

リフォームの場合には、「100万円を超えるもの」という金額の縛りがあります。

もちろん、10年以上の住宅ローンを借りていることが条件となります。

以上、ここまで控除できる物件の条件について見てきました。

では、控除を受けるためにはどのような書類が必要になってくるのでしょうか。

そこで次に、控除を受けるための必要書類について解説いたします。

5.住宅ローン控除を受けるための必要書類

住宅ローン控除を受けるには、確定申告が必要となります。

サラリーマンの場合、2年目以降は年末調整の段階で住宅ローン控除の適用を受けることができます。

新築住宅の場合の必要書類

新築住宅で確定申告に必要な書類は以下のものになります。

新築住宅で確定申告する場合に必要な書類一式

  1. 建物や土地の登記事項証明書
  2. 新築工事の請負契約書または売買契約書の写し
  3. 住民票の写し
  4. 金融機関等の借入先から交付された「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」

中古住宅の場合の必要書類

中古住宅で確定申告に必要な書類は以下のものになります。

中古住宅で確定申告する場合に必要な書類一式

  1. 売買契約書の写し(相続した場合には債務の承継に関する契約書の写し)
  2. 土地と建物の登記事項証明書
  3. 住民票の写し
  4. 金融機関等の借入先から交付された「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」
  5. 築後年数要件に該当しない場合は耐震基準適合証明書等

リフォームの場合の必要書類

リフォームで確定申告に必要な書類は以下のものになります。

リフォームで確定申告にする場合に必要な書類一式

  1. 増改築後の建物の登記事項証明書
  2. 増改築等に係る工事の請負契約書の写し
  3. 住民票の写し
  4. 金融機関等の借入先から交付された「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」

6.まとめ

以上、ここまで、住宅ローン控除とは何か、どのような条件で受けられるのか、必要書類はどのようなものか、ということについて見てきました。

住宅ローン控除は、控除できる金額が大きく、節税効果の高い制度です。

住宅を取得しやすくするため、国がわざわざ用意してくれた制度でもあります。

積極的に利用して、賢く節税を行うようにしましょう。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

takataka

「この記事を人に教えたい!」と思ったらシェアをお願いします。

コメントを残す

avatar
  Subscribe  
Notify of