住宅ローンを3,000万円組むための基準と組めない場合の3つの対処法を紹介

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家の購入では住宅ローンを組むのが一般的です。

例えば、「3,000万円」の住宅ローンを組むにしても、適正な年収というものがあります。

これから3,000万円の住宅ローンを組もうとしている人の中には、

3,000万円の住宅ローンを検討する際の疑問

  • 「住宅ローンで3,000万円組むには、年収はどれくらいあれば良いの?」
  • 「住宅ローンで3,000万円を組むための基準ってあるの?」
  • 「住宅ローンで3,000万円を組めなかったら、どんな対策があるの?」

等々のことを思っている人も多いと思います。

そこでこの記事では、「3,000万円の住宅ローン」にフォーカスしてお伝えします。

この記事を読むことであなたは、住宅ローンを3,000万円組むための基準と、組めない場合の3つの対処法について知ることができます。

なお、住宅ローンを4,000万円組むための基準は下記記事で詳しく解説しています。

適正な住宅ローンの3つの基準

適正な住宅ローンを借りる際には、以下の3つの基準を知っておく必要があります。

住宅ローンを借りる際の3つの基準

  1. 年収倍率
  2. 返済負担率
  3. 完済年齢

基準1.年収倍率

住宅ローンには年収倍率という考え方があります。

年収倍率とは、額面年収に対して何倍程度の借入金総額を借りることができるかという倍率

適正な住宅ローンの額は、年収の5倍です。

3,000万円のローンを組むには、年収が600万円以上あることが理想です。

基準2.返済負担率

住宅ローンには返済負担率という考え方もあります。

年収倍率と返済負担率は、あくまでも別の指標であるため、金額は一致しません。

返済負担率とは、額面年収に対する住宅ローンの年間返済額の割合

適正な返済負担率は20%以内になります。

例えば、「35年ローン、全額固定金利1.27%、ボーナス返済無し」でローンを組むと、毎月の返済額は88,512円になります。

すると、年間の返済額は1,062,144円(=88,512円×12ヶ月)です。

年間返済額1,062,144円を20%で割ると、5,310,720円となります。

つまり、約530万円あれば20%の返済負担率に抑えることが可能です。

ただし、返済負担率にはカラクリがあります。

35年ローンのように長期で組めば、毎月の返済額が小さくなるため、年収は少なくても大丈夫です。

しかしながら、20年ローンのようにローン期間を短くすると、毎月の返済額が大きくなり、必要な年収も増えます。

返済負担率については、できるだけ若いうちに、長期に借りた方が良いという考え方が前提となっています。

年収倍率の600万円も考慮しながら決めるようにしてください。

基準3.完済年齢

完済年齢については、今のところ65歳が理想です。

現在は65歳までは働けますので、65歳までなら住宅ローンを返済することができます。

つまり、35年ローンを組むなら30歳までに組む必要があります。

ただし、今後は実質的な定年が70歳や75歳等、伸びる可能性があります。

そのため、完済年齢については、65歳を超えても問題はない可能性が高いです。

また、繰上返済をしていけば、完済年齢を早めることができます。

40歳で35年ローンを組んだとしても、繰上返済によって65歳で完済しきることは可能です。

完済年齢については、65歳を目安程度に考えておけば良いでしょう。

返済比率については下記記事でさらに詳しく解説しています。

以上、ここまで適正な住宅ローンの3つの基準について見てきました。

では、3,000万円の住宅ローンを組めなかった場合はどうすれば良いのでしょうか。

そこで次に、3,000万円を組めない場合の3つの対処法について解説いたします。

3,000万円を組めない場合の3つの対処法

3,000万円を組めない場合の対処法としては、以下の3つの方法があります。

3,000万円の住宅ローンを組めないときの対処法3つ

  1. 世帯収入で組む
  2. 自己資金が貯まるまで待つ
  3. 親から資金援助を受ける

対処法1.世帯収入で組む

多くの住宅ローンを組むには、夫と妻の収入を合算した世帯収入で組む方法があります。

夫と妻の収入合算方法には、以下の2つの方法があります。

夫と妻の収入合算方法2つ

  1. 連帯保証で組む
  2. 連帯債務で組む

1.連帯保証で組む

1つ目としては連帯保証で組むという方法です。

例えば、夫が主たる債務者となり、妻が連帯保証人となるような組み方が該当します。

連帯保証人とは、基本的には債務者本人と同じ立場の人

主たる債務者がローンを返済できなくなった場合は、連帯保証人がローンを返済しなければなりません。

通常、住宅ローンを組む場合は、保証人や連帯保証人は不要です。

住宅ローンを借りる際は、保証会社を利用しますので、夫の単独収入で住宅ローンを組むようなケースでは連帯保証人は必要ありません。

ただし、夫か妻の一方を連帯保証人とすることで夫と妻の収入を合算することができます。

夫の収入が年収400万円、妻が年収200万円であれば、世帯収入としては600万円です。

年収倍率5倍のルールからすると、3,000万円は適正なローンということになります。

連帯保証人のメリットは、夫が主たる債務者となるだけなので、万が一の場合以外は妻に返済義務がないということです。

そのため、連帯保証人で収入合算するケースでは、妻が仕事を辞めることもできます。

本来は、妻は仕事を辞めてはいけないのでしょうが、銀行はそこまで目を光らせません。

夫がきちんと返済を続けてくれる以上、文句を言いませんし、そもそも妻が仕事を辞めたことは、普通、銀行には伝わらない情報です。

よって、連帯保証人で収入合算するケースでは、妻が柔軟にキャリアを選択できるといえます。

住宅ローンを組んだときは子供がいなかったとしても、いざ子供が生まれたら、やっぱり子供とずっと一緒にいたいと気持ちが変わる女性も多いです。

そのようなとき、連帯保証人であれば、妻が仕事を辞めて子育てに専念することも可能です。

ただし、連帯保証人の場合、住宅ローンの債務者となっているのは夫のみですので、住宅ローン控除が利用できるのは、夫のみになります。

住宅ローン控除とは、新築住宅等の取得で銀行から10年以上のローンを借りている場合、住んだ年から一定期間に渡り、所定緒額が所得税から控除される特例

住宅ローン控除はサラーマンにとって最大の節税策とも言われており、せっかく収入合算しているのに、住宅ローン控除が夫しか利用できないのはデメリットです。

2.連帯債務で組む

2つ目としては、連帯債務で組むという方法です。

連帯債務とは、家を夫と妻の共有で購入し、夫も妻も債務者になるという住宅ローンの組み方

連帯債務では、妻も債務者となりますので、住宅ローンの返済義務が発生します。

その代り、夫も妻も住宅ローンの債務者ですので、2人とも住宅ローン控除を利用できるというメリットがあります。

また、2人とも所有者であることから、将来家を売却したときに2人とも「3,000万円特別控除」と呼ばれる節税特例を利用することができます。

3,000万円特別控除について、ここでは詳述を避けますが、以下の記事に詳しく記載していますので、ぜひご参照ください。

連帯債務では、2人が債務者兼所有者になりますので、住宅ローン控除や3,000万円特別控除といった税金の特例については2人とも利用することができます

税金の節税という意味では、連帯保証人よりも連帯債務の方がメリットはあります。

ただし、連帯債務は妻にも毎月の返済義務が発生するため、妻が簡単に会社を辞めることはできません

転職して収入を途絶えないようにする分には大丈夫ですが、完全に専業主婦になるようなことは難しいです。

専業主婦になってしまうと、妻が貯金の中から毎月住宅ローンを返済することになります。

連帯債務では、妻のキャリア形成の自由度が低くなるという点がデメリットです。

いずれにしても、夫と妻の収入を合算して、年収が600万円以上になれば、3,000万円の住宅ローンを組んでも問題ありません。

連帯保証や連帯債務はテクニックに過ぎないので、自分たちのライフスタイルに合わせて、適した方を選ぶようにしましょう。

尚、連帯保証人と連帯債務については、以下の記事に詳しく記載しています。ぜひご参照ください。

対処法2.自己資金が貯まるまで待つ

年収が600万円を切っている場合、3,000万円の住宅ローンを組むにはリスクがあります。

その場合、無理に住宅ローンを組むのではなく、自己資金が貯まるまで待つことが適切です。

そもそも、現在60代以上となるほとんどの人は、自己資金が貯まるまで待ってから住宅ローンを組むスタイルを取っていました。

多くの人が、会社の社宅にギリギリまで住み、自己資金が貯まったところで家を買うのが標準的なスタイルでした。

当時の人は、住宅ローンを借りても2,000万円程度という人が多かったです。

今のように若い人が結婚してすぐに家を購入する様な流儀は、ここ20年くらいで行われるようになったスタイルになります。

なぜ、住宅ローンの借り方がここまで変化してしまったかというと、その理由は金利です。

バブル時には住宅ローンの変動金利が最高8%台まで達したこともありました。

金利が8%というと、ちょっとしたサラ金みたいな感じですが、当時の金利情勢はこのような水準でした。

そのため、「お金を借りたら損」という常識が強く根付くようになり、自己資金をなるべく貯めてから、小額のお金を借りるというのが一般的でした。

ところが、バブル崩壊以降は、超低金利時代に突入しています。

2019年7月現在では、ひと頃よりも若干金利は高いですが、それでもバブル時代から比べたら超低金利時代に違いはありません。

超低金利時代では、「借りた方が得」という発想に変化していきました。

今は金利が低いため、「なるべく若く、なるべく多く借りた方が得」という考えに代わっていったのです。

よって、超低金利時代では、なるべく若いうちに35年の長期ローンを組んだ方が得になります。

ただし、そうはいっても適正額以上を借りることは生活を苦しくするだけですので、損をすることになります。

適正額で抑えるためには、自己資金を増やしてから買うという昔ながらの方法を取るのが適切です。

3,000万円が借りられないときには、原点に返って自己資金を貯めてから適正な範囲だけの金額を借りるようにしましょう。

対処法3.親から資金援助を受ける

3,000万円に届かない場合には、親から資金援助を受けるという方法もあります。

住宅の取得に限っては、親から贈与を受けた場合、「住宅取得等資金の非課税制度」という贈与税の非課税制度があります。

通常、親から子へ110万円を超えた贈与を行った場合には贈与税が課されますが、子供の住宅取得資金のための贈与であれば700万円までは非課税となります。

また、子供が質の高い住宅を購入した場合には、1,200万円までの非課税となります。

質の高い住宅とは、以下の条件があてはまる住宅です。

質の高い住宅の基準3つ

  1. 断熱等性能等級4、もしくは一次エネルギー消費量等級4以上であること
  2. 耐震等級(構造躯体の倒壊防止)2以上、もしくは免震建築物であること
  3. 高齢者等配慮対策等級(専用部分)3以上であること

国も若い世帯の住宅取得を促進するために、このような贈与に関する非課税制度を設けています。

親から援助を受けるというのは、恥ずかしい感じがしますが、実のところ国では親からの援助をどんどん促進してくれています。

理由としては、老人が貯蓄などでお金を持っているよりも、若い人が家を購入した方が日本経済が活性化するからです。

国も後押ししてくれていますので、親からの資金援助も選択肢の一つとして検討してみてください。

また、親子リレーローンというのもあります。

親子リレーローンとは、親が主たる債務者、子供が後継者として連帯債務者になり、親子で一本の住宅ローンを借入する方法

親子リレーローンについては下記記事でさらに詳しく解説しています。

まとめ

以上、ここまで、住宅ローンを3,000万円組むための基準と、組めない場合の3つの対処法について見てきました。

3,000万円を借りるには、年収倍率からすると年収は600万円以上が必要です。

返済負担率からすると、金利1.27%、35年ローンの場合で年収は530万円程度必要となります。

完済年齢を65歳で設定すれば30歳で借りることが理想です。

年収が届かない場合には、「世帯収入で組む」、「自己資金が貯まるまで待つ」、「親から資金援助を受ける」のいずれかの方法によって、適正な範囲のローンを組むようにしましょう。

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合同会社ラビッツ 石川貴裕

IT会社で勤務しながら、親族の会社で不動産仲介を経験。専門用語が多く初心者に優しくないサイトが多いと感じて不動産メディアを多数立ち上げる。

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