住宅ローンで4,000万円組むための年収は?組むにはどうしたら良い?

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近年、住宅の購入価格が上がっており、首都圏では2018年の新築分譲戸建ての平均価格が4,297万円にもなっています。

平均的な戸建てを購入するにも、4,000万円程度の住宅ローンを組むことは必要です。

4,000万円の住宅購入を検討している人の中には、

4,000万円の住宅ローンを組む際の疑問

  • 「4,000万円の住宅ローンを組むには、どうすればいいの?」
  • 「4,000万円の住宅ローンを組む基準は、銀行ではどうなっているの?」
  • 「世帯全体の収入で4,000万円の住宅ローンを組むことはできるの?」

等々のことを思っている人も多いと思います。

そこでこの記事では、「4,000万円の住宅ローン」にフォーカスしてお伝えします。

この記事を読むことであなたは、住宅ローンで4,000万円組むための年収はいくらなのかということや、組むにはどうすれば良いかについて知ることができます。

なお、住宅ローンを3,000万円組むための基準は下記記事で詳しく解説しています。

首都圏の住宅平均価格

最初に、住宅の平均価格について確認します。

2018年の首都圏における住宅平均価格は、以下の通りです。

種別価格
戸建て新築4,297万円
中古3,142万円
マンション新築5,402万円
中古3,333万円

※新築は株式会社リクルート住まいカンパニー、中古は公益財団法人東日本不動産流通機構の調査により抽出。

首都圏では新築物件は戸建て、マンションともに4,000万円以上が平均価格となっており、平均的な物件を購入するだけでも4,000万円以上の借入が必要な状況です。

近年は住宅価格の高騰が続いていますので、住宅ローンは4,000万円~5,000万円を組まなければ住宅は購入できなくなりつつあります。

以上、ここまで首都圏の住宅平均価格について見てきました。

では、4,000万円を適正額とするローンはどのように組めば良いのでしょうか。

そこで次に、4,000万円を適正額とするローンの組み方について解説いたします。

4,000万円を適正額とするローンの組み方

適正な住宅ローンを組むには、「年収倍率」と「返済負担率」「完済年齢」の3つを考慮することが必要です。

ポイント1.年収倍率から見た金額

年収倍率とは、額面年収に対して何倍程度の借入金総額を借りることができるかという倍率

適切な年収倍率は「5倍」になります。

年収倍率から考えると、4,000万円の住宅ローンを組むには年収が800万円程度必要ということになります。

家の購入は30歳前後で行う人が多いですが、年収は現時点での年収を前提に組むことが基本です。

30歳くらいの人なら、今後年収が上がる可能性は十分にありますが、それを前提に組んではいけません。

年収が増えたとしても、今後、子供が成長すれば教育費が増えるため、支出も増えていきます。

高校生や大学生になると、支出の額が大きく変化するため、住宅ローンは今の年収で余裕をもって返せるようにしておかなければいけないのです。

また、最近は会社の業績が悪く、先輩社員ほどの給料がもらえないことも多いです。

先輩社員たちの給料をあてにしても、その年になってみないと実際どれだけもらえるかわからないため、甘い予測には注意が必要となります。

ポイント2.返済負担率からみた金額

返済負担率は、額面年収に対する年間返済額の金額です。

適正な返済負担率の割合は「20%以内」となります。

返済負担率は、年収倍率とは直接は関係ありません。

返済負担率が20%以内であっても、年収倍率は5倍を超えることはあります。

理由としては、返済金額は借入期間が長いほど小さくなるため、借りる額が大きくても返済期間が長ければ返済負担率を抑えることができるからです。

例えば以下の条件で毎月の住宅ローン返済額を計算してみます。

  • 借入金額:4,000万円
  • ローン:35年ローン
  • 金利:1.17%
  • ボーナス返済:なし

上記の条件だと、毎月の返済額は「116,111円」です。

年間返済額は「1,393,332円」となるため、返済負担率を20%とすると、年収は「6,966,660円≒約700万円」で良いことになります。

上記の例の場合、年収700万円で4,000万円を借りたとしても、適正な範囲での借入をしていることになります。

年収倍率としては約5.7倍で5倍を超えた結果ですが、返済負担率は20%で押さえていますので、5倍を超えても大丈夫なのです。

このように年収が700万円でも4,000万円が適正な借入額となるのは、返済期間が長いことが理由です。

返済期間は35年ローンのように、長ければ長いほど有利となります。

ポイント3.完済年齢からみた返済期間

完済年齢とは、住宅ローンを返済し終わる年齢のこと

適切な完済年齢は、「65歳」となります。

65歳までに完済しなければならない理由としては、年金生活の中で住宅ローンの返済は厳しいからです。

返済負担率を考慮すると、返済期間は長いほど有利ですが、65歳完済年齢を考慮すると、35年ローンを組めるのは30歳までとなります。

住宅ローンは30歳のときに35年ローンを組むのが、最も理想的です。

ただし、実際には30歳を過ぎて住宅を購入する人の方が多いと思われます。

30歳を過ぎて35年ローンを組む場合には、途中で繰上げ返済を行うことで、65歳まで完済することが可能です。

年収倍率や返済負担率、完済年齢はあくまでも目安の一つです。

必ずしも守らなければいけないものではありませんが、3つの指標をなるべく適正水準に近い形に持っていき、バランスを取りながら借りるようにしましょう。

以上、ここまで4,000万円を適正額とするローンの組み方について見てきました。

では、世帯全体の収入で4,000万円の住宅ローンを組むにはどうすれば良いのでしょうか。

そこで次に、世帯年収で4,000万円組む方法について解説いたします。

世帯年収で4,000万円組む方法

住宅ローンを組む方法に、世帯収入で組む方法があります。

夫と妻の収入を合算し、世帯収入で住宅ローンを借りる方法は、以下の2つです。

世帯年収で住宅ローン4,000万円を組む2つの方法

  1. 連帯債務
  2. 連帯保証

方法1.連帯保証

1つ目の方法として、夫婦のいずれか一方が、連帯保証することで世帯収入として組む方法があります。

具体的には、夫が主たる債務者となり、妻が連帯保証人となるようなケースです。

例えば、夫の年収が500万円、妻の年収が300万円だとした場合、世帯年収としては800万円となるため、年収倍率5倍の範囲で4,000万円の住宅ローンを組むことができます。

連帯保証人とは、基本的には主たる債務者本人と同じ立場の人

簡単にいうと、主たる債務者が借金を返せなくなったら、連帯保証人が返すことになります。

連帯保証人は、「催告の抗弁権」と「検索の抗弁権」のいずれも認められない立場です。

「催告の抗弁権」とは、債権者が保証人に債務の履行を請求したときに、保証人が、まず主たる債務者に催告をなすべき旨を請求することができる権利

連帯保証人には、この「催告の抗弁権」がありません。

つまり、債権者(銀行)が連帯保証人に対して「お金を返してください」と言ったとき、「私は連帯保証人なので先に主たる債務者に要求してください」とは言えないということになります。

「検索の抗弁権」とは、保証人が、債権者に対し、主たる債務者の財産につき執行をなすまで自己の保証債務の履行を拒むことができる権利

連帯保証人には、この「検索の抗弁権」もありません。

つまり、連帯債務者にお金がなく、明らかに主たる債務者にお金がある場合でも、「主たる債務者からお金を取ってください」とは言えないということになります。

連帯保証人が債務者と同じという意味は、連帯保証人には「催告の抗弁権」と「検索の抗弁権」がないからです。

通常、住宅ローンを組む際は、連帯保証人は必要ではありません。

住宅ローンを組むときは、債務者(住宅ローンを借りる本人)が団体信用生命保険(以下、「団信」と略)に入ることが条件となります。

団信に加入すれば、債務者が死亡または所定の高度障害状態となったとき、保険金で住宅ローンが全て完済される仕組みとなっています。

また、保証料を払って保証会社も利用しますので、住宅ローンが返済できなかった場合は、保証会社が保証人となります。

銀行は、団信と保証会社の二重の仕組みによって、万が一のことに備えているため、単独収入で住宅ローンを借りる場合は、連帯保証人までは求められません。

連帯保証人は、あくまでも収入合算するための手段ということです。

連帯保証人のメリットとしては、連帯保証人が比較的自由に会社を辞められるという点です。

連帯保証人となるケースでは、一般的には、夫が主たる債務者、妻が連帯保証人となるパターンが多いです。

連帯保証人では、妻が会社を辞めて専業主婦になることも自由にできます。

債務者は夫だけなので、夫がきちんと住宅ローンを返済できる分には、妻が仕事を辞めても大きな問題は生じません。

妻が将来的に専業主婦になる可能性が高いようなケースでは、収入合算の方法として連帯保証人の方が向いています。

方法2.連帯債務

2つ目の方法として、夫と妻が共有で物件を持ち、連帯債務とすることで世帯収入として組む方法があります。

具体的には、夫が70%、妻が30%ずつの持分割合で共有し、夫も妻もそれぞれがローンを返済するようなケースです。

連帯債務者とは、主債務者と連帯して負う債務を負う債務者のこと

連帯債務者は、主債務者と同一の立場になるため、いつでも金融機関から返済請求を受けることになります。

連帯債務では、基本的に所有権割合と住宅ローンの借入割合を同じにします。

所有権割合を夫が70%、妻が30%とした場合、4,000万円のローンを組むと夫が2,800万円、妻が、1,200万円の住宅ローンを組むことになります。

年収倍率5倍で組もうとすれば、夫は年収560万円、妻は年収240万円あれば足りるということです。

持分割合をどのように決めるかは自由ですので、2人の年収を加味しながら決めてください。

連帯債務では、2人とも債務者になりますので、夫婦それぞれが住宅ローン控除を利用することができるというメリットがあります。

住宅ローン控除とは、新築住宅等の取得で銀行から10年以上のローンを借りている場合、住んだ年から一定期間に渡り、所定緒額が所得税から控除される特例

前節で紹介した連帯保証だと、主たる債務者しか住宅ローン控除が利用できないため、連帯保証人の節税ができないというデメリットがあります。

連帯債務であれば、夫も妻も住宅ローン控除を利用できるため、妻もそれなりの収入があるようであれば、連帯債務を利用した方がメリットは出てきます。

ただし、連帯債務では、妻も債務者となっているため、妻が簡単に会社を辞めて専業主婦にはなりづらいです。

専業主婦になったとしても、妻の分は妻がローンを返済しなければならないので、妻の貯金から切り崩して返済すること必要となります。

連帯債務では、妻が会社を辞めにくいというデメリットがありますので、妻が今後も働き続ける予定のある夫婦なら、連帯債務がおすすめです。

連帯債務や連帯保証については下記記事で詳しく解説しています。

まとめ

以上、ここまで、住宅ローンで4,000万円組むための年収はいくらなのかということや、組むにはどうすれば良いかについて見てきました。

4,000万円の住宅ローンを組むのであれば、年収倍率からすると世帯収入は800万円程度が目安です。

返済負担率や完済年齢を意識しながら、無理のない住宅ローンを組むようにしましょう。

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合同会社ラビッツ 石川貴裕

IT会社で勤務しながら、親族の会社で不動産仲介を経験。専門用語が多く初心者に優しくないサイトが多いと感じて不動産メディアを多数立ち上げる。

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