瑕疵担保保険とは何か?取得条件と保険料の料金相場

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

中古住宅の売買では、瑕疵(かし)担保保険が注目されています。

瑕疵担保保険は買主にとって大きなメリットがあるため、買主の関心度は徐々に高まっています。

しかしながら、売主の関心が低く、売主が瑕疵担保保険を付保して売却する例はまだまだ少ないのが実態です。

そのような中、売主が瑕疵担保保険を付保すると、他の物件との差別化となり、売却のしやすさに大きなアドバンテージを生みます。

瑕疵担保保険について知りたいと思っている方の悩み

  • 「瑕疵担保保険って、どのような保険なの?」
  • 「瑕疵担保保険って義務なの?」
  • 「瑕疵担保保険は、誰がどのように入ればいいの?」

そこでこの記事では、「瑕疵担保保険」にフォーカスしてお伝えします。

この記事を読むことであなたは、瑕疵担保保険とは何か、瑕疵担保保険は義務であるのか、保険料の負担者は誰なのか、ということについて知ることができます。

ぜひ最後までご覧ください。

家を高く売るなら複数社に査定相談を!
HOME4Uの一括査定なら一度にまとめて査定相談できる!

1.瑕疵担保保険とは

瑕疵担保保険とは、中古住宅の売買する際に加入することができる保険で、住宅の構造耐力上主要な部分及び雨水の浸入を防止する部分等について瑕疵が発見された際、補修費用等が支払われる保険のこと
※瑕疵とは雨漏り等の通常有すべき品質を欠くこと

瑕疵担保保険の対象となるのは以下の通り、住宅の構造耐力上主要部分および雨水の侵入を防止する部分です。

瑕疵担保保険の対象となる部分

  • 戸建住宅(木造・在来軸組工法)の場合
    • 小屋組、屋根版、斜材、壁、横架材、柱、床版、土台、基礎()
    • 屋根、開口部、外壁(雨水の侵入を防止する部分)
  • 共同住宅(鉄筋コンクリート造・壁式工法)の場合
    • 屋根版、床版、外壁、壁、床版、基礎、基礎杭(構造耐力上主要部分)
    • 屋根、排水管、開口部、外壁(雨水の侵入を防止する部分)

これらに瑕疵が発見された場合、保険が適用されます。

以上、ここまで瑕疵担保保険について見てきました。

では、瑕疵担保保険は加入しなければならないものなのでしょうか。

そこで次に、瑕疵担保保険は義務ではないことについて解説いたします。

2.瑕疵担保保険は義務ではない

瑕疵担保保険は売主も買主も義務ではありません。

瑕疵担保保険に関連し、平成30年4月1日より宅地建物取引業者(不動産会社のこと)に対し、以下のことが義務付けられました。

宅地建物取引業者に義務付けられたこと

  1. 既存建物の売買又は交換の媒介契約時に、建物状況調査(インスペクション)を実施する者のあっせんに関する事項を記載した書面を依頼者へ交付すること
  2. 既存建物に関する重要事項として以下の事項を説明しなければならないこと
    1. 建物状況調査(実施後1年を経過していないものに限る)を実施しているかどうか、実施している場合にはその結果の概要
    2. 設計図書、点検記録その他建物の建築および維持保全の状況に関する書類で、国土交通省令で定めるものの保存状況
  3. 既存建物の売買または交換の契約成立時に、建物の構造耐力上主要な部分等の状況について当事者の双方が確認した事項を記載した書面を交付すること

まず、義務付けられた人というのは、宅地建物取引業者であって売主でも買主でもありません。

また、義務付けられた内容は、上記の「インスペクションを実施する者のあっせんに関する事項を記載した書面の交付等」です。

インスペクションとは次章で解説しますが、瑕疵担保保険のための検査のこと

この書面交付の義務に伴い、不動産会社は売買当事者に対して「インスペクションとは何か」について説明する必要性が出てきます。

つまり、宅地建物取引業者であっても、瑕疵担保保険に関しては何ら義務を負っていません。

瑕疵担保保険は誰の義務でもないということになります。

宅地建物取引業法は、平成30年4月1日より改正されたため、まだ混乱が続いていますが、義務化されたのは不動産会社の「インスペクションを実施する者のあっせんに関する事項を記載した書面の交付等」ということになります。

以上、ここまで瑕疵担保保険は義務ではないことについて見てきました。

では、瑕疵担保保険に加入する場合は、どのような検査を受ける必要があるのでしょうか。

そこで次に、瑕疵担保保険のための検査について解説いたします。

3.瑕疵担保保険のための検査

  • 瑕疵担保保険のための検査とは、インスペクションのこと
  • インスペクションとは、建物の専門家による住宅の劣化や性能低下の有無についての目視や計測等による検査のこと

まず、瑕疵担保保険に加入するには、以下の2つの要件を満たす必要があります。

瑕疵担保保険に加入する2つの要件

  1. 新耐震基準(昭和56年6月1日以降の耐震基準)に適合している建物
  2. インスペクションに合格している建物

まず、瑕疵担保保険には、新耐震基準を満たした建物でないと加入することはできません。

昭和56年5月31日以前に新築工事に着手した建物であれば、新耐震基準等に適合することが確認できる書類があれば、耐震基準の要件を満たすことになります。

新耐震基準等に適合することが確認できる書類一覧

  • 耐震診断結果報告書
  • 既存住宅に係る建設住宅性能評価書
  • 瑕疵保険の保険付保証明書(以前に交付されたもの)
  • 建築士法第20条第2項に規定する証明書(構造計算書)の写し
  • 耐震基準適合証明書の写し
  • 住宅耐震改修証明書の写し
  • 固定資産税減額証明書の写し
  • 増改築等工事証明書の写し

次に、インスペクションに合格することが必要です。

瑕疵担保保険の付保のための検査は、事前インスペクションまたは事前現場検査等と呼ばれることもあります。

インスペクションは、「既存住宅状況調査技術者の資格者」が行います。

既存住宅状況調査技術者とは、既存住宅状況調査技術者講習を修了した建築士等を指します。

ただし、インスペクションといっても世の中には色々な検査項目を対象とするインスペクションがあり、検査メニューは一律ではありません。

瑕疵担保保険に加入するにはインスペクションを受ける必要あり

瑕疵担保保険に加入するには、瑕疵担保保険加入用のインスペクションを受ける必要があります。

そこで、瑕疵担保保険の付保をする場合には、保険加入しようとする瑕疵保険の登録検査事業者によるインスペクションを受けることになります。

瑕疵保険の登録検査事業者は、「登録事業者等の検索サイト」で検索することが可能です。

瑕疵担保保険の付保のための検査は、瑕疵保険の登録検査事業者に依頼するようにしましょう。

以上、ここまで瑕疵担保保険のための検査について見てきました。

では、瑕疵担保保険の保険料はどのくらいなのでしょうか。

そこで次に、瑕疵担保保険の保険料について解説いたします。

4.瑕疵担保保険の保険料

瑕疵担保保険は、保証期間が1年間と5年間のタイプがあり、保証金額は1年間タイプで500万円と1000万円5年間タイプで1000万円です。

表にまとめると以下の通りです。

保証期間1年5年
保証金額500万円1,000万円1,000万円

保険料は保険会社や建物規模、保険内容によって異なります。

保険料は、おおよそ以下のような水準です。

戸建住宅の保険料相場

保証期間1年5年
保証金額500万円1,000万円1,000万円
100㎡~125㎡未満4.0万円前後4.2万円前後6.5万円前後
125㎡~150㎡未満4.5万円前後4.7万円前後7.7万円前後

マンションの保険料相場

保証期間1年5年
保証金額500万円1,000万円1,000万円
55㎡~70㎡未満3.3万円前後3.4万円前後4.3万円前後
70㎡~85㎡未満3.4万円前後3.5万円前後4.7万円前後

以上、ここまで瑕疵担保保険の保険料について見てきました。

では、瑕疵担保保険料は誰が負担すれば良いのでしょうか。

そこで次に、瑕疵担保保険料の負担者は誰かについて解説いたします。

5.瑕疵担保保険料の負担者は誰か

瑕疵担保保険料の負担者は、売主でも買主でも両方可能になります。

瑕疵担保保険の仕組みは、インスペクションを行う検査機関が被保険者となります。

被保険者とは、保険の対象となっている人で、保険金の支払いを受ける人

瑕疵が発見されたとき、検査機関が一度保険金を支払い、修繕する人に対して保険金をそのままスルーパスする仕組みです。

また、保険料は売主又は買主が一度、検査機関に対して支払います。

検査機関はその保険料をスルーパスしてそのまま住宅瑕疵担保責任保険法人に対して支払うことになります。

いわゆる保険会社に相当するのが住宅瑕疵担保責任保険法人です。

売主や買主は直接、住宅瑕疵担保責任保険法人とやり取りするのではなく、間に検査機関が入っていることがミソとなります。

通常、保険は保険料を払った人が被保険者となりますが、間に検査機関が入ることで、保険期間中に所有者が変わったとしても、その中古住宅は瑕疵担保保険付きの物件のままでいられます。

保証を受けたい人が変わっても、被保険者である検査機関が変わらないので、売主が瑕疵担保保険の加入手続きをしても、瑕疵担保保険付き物件のままとなるのです。

尚、このような仕組みを取ると、「間に入っている検査機関が倒産してしまったらどうなるか?」という問題が出てきます。

そこで瑕疵担保保険では、検査機関が倒産してしまった場合には、物件の所有者が住宅瑕疵担保責任保険法人に直接保険金の請求をできるようになっています。

間に入っている検査機関が倒産した場合の対応策も考えられていますので、売主または買主もどちらも安心して保険に加入することができるのです。

このように、保険料は一旦検査機関に対して支払うので、保険料の負担はどちらで行っても構いません。

付加価値を付けて売却したい場合には売主が加入し、買主がどうしても保険を付けたい場合には買主が加入することになります。

6.まとめ

以上、ここまで、瑕疵担保保険とは何か、瑕疵担保保険は義務であるのか、保険料の負担者は誰なのか、ということについて見てきました。

瑕疵担保保険は、住宅の価値を上げるだけでなく、売却後に瑕疵が発見された場合でも保険で対応できるため、安心して売却することができる保険です。

買主の関心度は確実に高まっていますので、積極的に検討することをおススメします。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
アバター

合同会社ラビッツ 石川貴裕

IT会社で勤務しながら、親族の会社で不動産仲介を経験。専門用語が多く初心者に優しくないサイトが多いと感じて不動産メディアを多数立ち上げる。

「この記事を人に教えたい!」と思ったらシェアをお願いします。

コメントを残す

*

CAPTCHA