住宅ローンはどれぐらいかかるの?適切な返済期間と知っておきたい住宅ローン控除

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「近々、家を買う予定だ」というあなたは住宅ローンの理由も併せてご検討されていることでしょう。

現在は住宅ローン金利が低下していることもあり、「ローンを組むなら今がチャンス!」という潮流もありますよね。

ですが、住宅ローンは事前に決めなくてはいけないことがたくさんあります。

例えば、「何年ローンで組むか」であったり、「年利はどれくらい?」であったり「住宅ローン控除は適用されるのか」であったり。

今回は、そんな住宅ローンをこれから組もうとされている方に、「これだけはしっかり押さえておく」という大切なポイントをお話していきます!

住宅ローンはどれぐらいかかる?

住宅ローンの仕組み

住宅ローンの仕組みを簡単に説明すると「家を購入するお金を銀行などの金融機関から借りて、その後借りた分のお金を利子とともに毎月返済していく」ということです。

ポイントは「毎月の支払いがある」「当然ながら利子が発生する」「毎月の支払期間をどれくらいの期間にするか設定できる」というところです。

住宅ローンは支払い期間によって、返済額が大きく変わる

ここで気になってくるのは「住宅ローンの利子って、大体どれくらいの金額になるか」というところです。

仮に、3,000万円を住宅ローンで借りたとしましょう。

この場合、15年ローン、20年ローン、25年ローン、30年ローンで、それぞれ利子を含めたトータルの返済額がどれくらいになるかイメージが付きますでしょうか?

3,000万を住宅ローンで組んだ場合の15年、20年、25年、30年返済それぞれのシュミレーション

ローンの期間 ローン支払い総額 毎月の支払額
15年ローン \33,520,123 \186,223
20年ローン \34,743,269 \144,764
25年ローン \35,994,269 \119,981
30年ローン \37,272,983 \103,536

※計算設定:元利均等返済、利子均一1.5%で計算

このケースの場合、ローン返済期間を5年延ばすごとに、総支払額は125万前後増えていきます。

30年ローンにすると、15年ローンにしたときのトータルの支払額と比べ375万も高くなっていますね。

勿論その分、ローン返済期間を延ばすほど、毎月の支払負担は軽減されます。

このように、住宅ローンは返済期間によって支払総額と毎月の支払額は大きく変わります。

この「大きく変わる」というのを言葉だけの感覚で持つのではなく、実際の数値としての感覚を持っておくことが大切です。

「簡単に住宅ローンの支払総額、月々の支払額を出したい!」という方は「住宅ローンシュミレーター」

「そうは言っても、自分でローンの支払総額や月々の支払額の出し方がわからない…」という方もいらっしゃることでしょう。

その場合は、各金融機関がWeb上で提供している「住宅ローンシュミレーター」を活用することをお薦めします。

なかでも使い勝手が良いのが「三菱東京UFJ銀行」の「新規お借り入れシミュレーション」です。

三菱東京UFJ銀行の「新規お借り入れシミュレーション」

今回は、サンプルとしてローン借入金額3,000万、借入期間35年、金利は「固定7年 年1.50%」で設定しています。

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三菱東京UFJ銀行の住宅ローンシュミレーターの良いところは、具体的なローン返済額、月々の返済額が算出されるだけでなく、「お借入時に必要となる諸費用額の内訳」が出てくるところです。

実は、住宅ローンを利用するときってこのようにローンの支払以外に様々なお金がかかるのです。

私も以前住宅ローンを組んだ時に、保証料が大きくかかることや、契約書の印紙代に2万円もしたりすることにひとつひとつびっくりしながら、しぶしぶ契約を進めていました。

直前で「こんなにお金がかかるなんて!」と知ることにならないよう、事前に住宅ローンの総額、返済額はきちんと把握しておくこと、そしてそのほかの諸費用もどれだけかかるのかを理解しておくことは、とても大切です。

三菱UFJ銀行の住宅ローン入れシミュレーション

住宅ローン期間の設定は「月々の支払額圧迫の回避」「トータルの支払総額の軽減」の最大公約数で導き出す

さて、住宅ローンの支払総額と月々の返済額のイメージがついてきたところで、「実際にローン期間をどれくらいに設定するか?」についての検討に進んでいきましょう。

住宅費(ローンの支払い)は、年収(月収)の20~25%以内に収めたほうが無難

「ローンの支払い期間は、可能な範囲で短くしたほうが最終の支払額(利息)は少なくなる」と説明しました。

では、「支払期間を短くするために、年収の殆どをローン支払いにつぎ込んでよいか?」というと、決してそんなことはありませんよね。

毎日の暮らしの中で、私たちは非常に様々なものにお金を費やしています。

その分も勘案して、ローン支払い期間と毎月のローン支払い額を決めていくと良いでしょう。

家計簿をつけている方でしたら「月々のローン支払いは大体これくらいの額に抑えたい」というイメージも付きやすいかと思います。

家計簿をつけていなく、ローン支払い額をどれくらいにして良いかイメージがつかないという方は、いったん月々のローン支払い額を、「月収の20~25%」あたりで計算しておくと良いでしょう。

例えば、月収30万円の方は、毎月のローン支払い額を6万~7.5万、月収40万円の方は8万~10万あたりを目途に、、、ということですね。

月々のローン支払い額のイメージが付いたら、次はローン総額から支払期間を導き出す

月々のローン支払い額のイメージが付いたら、次はローン総額から支払期間(ローン年数)をイメージしていきます。

今回は仮に年収400万、600万、800万それぞれのケースにて、年収(月収)の25%を月々のローン返済に充てた場合のローン総額、支払い期間を出してみます。

各年収(400万、600万、800万)のローン支払い期間目安

ローン目安 年収400 年収600 年収800
~月々の住宅ローン支払い目安
(月収の25%)~
~\83,333~ ~\125,000~ ~\166,667~
3,000万円物件のローン目安 約40年 約24年 約17年
4,000万円物件のローン目安 約61年 約35年 約24年
5,000万円物件のローン目安 約47年 約32年

※計算設定:元利均等返済、利子均一1.5%、頭金なしで計算

年収400万円の場合で、かつ月々のローン支払いを月収の25%以内に収めるとすると、3,000万円物件をローン支払いにすると約完済まで約40年の期間が必要となります。

物件価格が4,000万を超えるとローン期間が60年を超えてしまい、やや現実的ではないローン計画になってしまうことが分かります。

年収600万円ですと、3,000万円物件をローン支払いにした場合大体24年で完済できます。

4,000万円物件ですと約35年。

5,000万物件となってくると完済まで約47年が必要と、やや厳しい計画になってきます。

年収800万円も上がってくると、5,000万円あたりまでの物件でしたらローン期間も現実的かつ一般的な年数内に収められてくる、ということですね。

共働きの方は、上記のような年収計算に、「今後いつまで共働きが出来そうか」といった点にも意識されると良いでしょう。

仮に現在夫婦で合わせて「800万」である場合も、数年後にどちらかが出産や育児などで年収が下がるようでしたら、将来の年収をやや控えめに計算するようにしてください。

家は持ったけど、毎月の支払いが厳しくてといった「ハウスプア」状態に注意

月々のローン支払い額を「月収の20~25%」と範囲を持たせているのは、お子さんが複数いる家庭であったり、趣味やライフワークでの出費があるという方は、他の出費が圧迫されないように月々のローン支払い額をやや抑えておいたほうが良いからです。

住宅費以外に出費が嵩むことが予想される方は、月々のローン支払い額を月収の20%あたりに抑えておくと良いでしょう。

ここで意識しておきたいのは、「家は持てたけど、日々のお金がほとんど残らない…」といういわゆる「ハウスプア状態」にならないことです。

例えば、住宅ローンを組んでマンションを購入する場合、毎月のローンの支払いのほか、「管理費」や「修繕積立金」の支払いが発生します。

そういった住宅ローン支払い以外の固定費も発生することを意識しておかないと「せっかく家を買ったのに、手元にお金のないことによる不安やストレスで、生活は逆に味気ないものになってしまった…」といったことにもなりかねませんので、ご注意ください。

「住宅ローンを払えなくなる」というのはどんなケースが多い?

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近年、「住宅ローンを途中で払えなくなってしまった…」という事例が増えてきています。

これから住宅ローンを組む人からすると、「月々の返済額は分かっているはずなのに、なんでそんなことになるのだろう?」と疑問に思われるかもしれませんね。

そこで、具体的にどんな理由で住宅ローンが払えなくなったのかを、主なケースを中心に見ていきましょう。

途中から住宅ローンを払えなくなった方の理由BEST6

  • 1位:勤務先でのリストラ、倒産、収入減
  • 2位:離婚や別居
  • 3位:病気、事故、介護
  • 4位:教育費、養育費の増加
  • 5位:夫・妻の浪費
  • 6位:ギャンブル

圧倒的に多いのが1位の「勤務先でのリストラ、倒産、収入減」です。

続いて、2位の「離婚、別居」、3位の「病気、事故、介護」も非常に多いとされています。

私が特に意識したほうが良いと感じるのは、1位と3位の内容です。

なぜかというと、この2つは、「自分自身の努力や日頃の注意ではどうしようにもならないことである場合が殆ど」だからです。

ある方は、企業勤めでとんとん拍子に出世して、年収1,200万の役員クラスまで登りつめ、そのタイミングで住宅ローンを利用しましたが、その後事業悪化に伴い年収は半分まで引き下げられ、最終的には経営悪化の責を取らされて役員辞任、退職されることに。

退職後の年収は500万弱だったそうです。

また別の方は、ローン支払い期間中病を患って仕事を辞めざるをえない状況となり、長い闘病生活を克服して社会復帰はできたのですが、復帰後の就職先の年収は前職の半分の350万だったといったケースもあります。

このように、「ローンが途中で支払えなくなってしまった方」というのは、多くの場合において「不可抗力的なトラブル、災害に見舞われた」ケースなのです。

住宅ローンを組まれる際は、自分たちにもこういったケースが起きる可能性があることを想定したうえで、あまりアグレッシブな返済プランは立てずに、堅実な計画を立てていくべきでしょう。

住宅ローンを利用する場合は「住宅ローン控除」の仕組みは絶対抑えておく

さて、ここまでで、住宅ローンを組むときに、「無理のない毎月の返済額の導き出し方」と「物件価格から想定されるローン支払い期間」のイメージは持ててきたのではないかと思います。

続いては、住宅ローンを検討する際には外せない、「住宅ローン控除」について紹介していきます。

住宅ローン控除の仕組み

「住宅ローン控除」とは、年末の住宅ローンの残高の1%が、その年の所得税から10年間控除される制度

例えば、その年の年末時点でローン残債が3,000万円であった場合、その1%の30万円が控除額として戻ってくるということですね。

給与所得者の場合は、所得税は給与から源泉徴収されているため、確定申告を行うことで、すでに納めている税額から戻ってくるという仕組みです。

仮に3,500万の物件を年利1.5%、30年ローンで購入した場合、10年間でどれだけ住宅ローン控除がで起用されるかをシュミレーションしてみましょう。

3,500万円物件を30年ローン(年利1.5%、頭金なし)で購入した場合の住宅ローン控除額イメージ

年目 ローン残債 住宅ローン控除(ローン残債の1%)
1年目 \42,035,642 \420,356
2年目 \40,586,137 \405,861
3年目 \39,136,632 \391,366
4年目 \37,687,127 \376,871
5年目 \36,237,622 \362,376
6年目 \34,788,117 \347,881
7年目 \33,338,612 \333,386
8年目 \31,889,107 \318,891
9年目 \30,439,603 \304,396
10年目 \28,990,098 \289,901
住宅ローン控除合計 \3,551,287

※実際の金額はローン開始月、金利等で若干変動します。

このケースの場合、10年間で控除される金額の合計は355万円!物件価格の10%にもなる金額です。かなり大きな金額ですね。

知らないと、適応外になることも!住宅ローン控除の条件

さて、住宅ローンを組むときに併せて検討したいこの「住宅ローン控除」ですが、すべての住宅購入についてくるわけではありません。

住宅ローンの控除対象は、新築・中古それぞれの物件で条件が付いてきます。

新築、中古物件購入時、およびリフォーム時の住宅ローン控除の条件

新築物件の住宅ローン控除適用条件

  • 新築または取得日から6カ月以内に入居し、12月31日まで住んでいること
  • 合計所得金額が3,000万円以下であること。
  • ローン返済期間が10年以上あること。
  • 登記簿に記載されている床面積が50㎡以上あること。
  • 床面積の1/2以上が自分の居住用であること。

中古物件の住宅ローン控除適用条件

  • 築25年以内の耐火建築物、築20年以内の耐火建築物以外のもの。
  • 一定の耐震基準をクリアしていること。
  • ローン返済期間が10年以上あること。
  • 生計を一つにする親族からの購入ではないこと。贈与された家ではないこと。

上記条件に適用しない場合は、残念ながら住宅ローン控除は適用できません。

私の友人でも、最近都内に中古マンションを購入したのですが、上記の「築25年以内の耐火建築物、築20年以内の耐火建築物以外のもの」の条件に適応していないということであてにしていた住宅ローン控除が使えず、とても憤慨していました。

そのほか、新築物件の場合は「ローンを早めに返済しよう!」と頑張って、返済期間を10年以内にしてしまうとそれも住宅ローン控除対象外になりますのでご注意ください。

住宅ローン控除を受け取るとしたら、頭金は多く払うべき?少なく払うべき?

さて、ここまでの内容で「住宅ローン控除でローン残債の1%を得られるのなら、頭金であったり最初の10年の間に繰り上げ返済はしないほうがお得なのでは?」と考えた方もいらっしゃることでしょう。

そこで、3,500万円の物件を30年ローン契約した場合において、頭金10%(350万円)を支払った場合と支払わなかった場合のトータルの支払額の差を見てみましょう。

3,500万円の物件を30年ローン契約した場合の、頭金10%(350万円)を支払った場合と支払わなかった場合のトータル支払額比較

項目 頭金なしの場合 頭金10%支払いした場合
(1)頭金額 \0 \3,500,000
(2)ローン金額 \35,000,000 \31,500,000
(3)ローン支払い総額 \43,485,147 \39,136,632
(4)住宅ローン控除額合計 \3,551,287 \3,196,158
最終的な負担額
計算式:(1)+(3)-(4)
\39,933,860 \39,440,474

※計算条件:元利均等返済、利子均一1.5%で計上

上記条件の場合、頭金10%支払いしたほうが、住宅ローン控除額がその分目減りして、最終的な負担額は「頭金なしの場合」と比較して、49万円ほど負担が低くなります

つまり、年利1.5%の条件下の場合は、頭金を払ったほうが最終的な負担額は軽減できるということですね。

ですが、現在は空前の低金利状態。「年利は0.975%くらいまで引き下げてローン契約できるはず!」と主張される方向けに、念のため年利0.975%でのシュミレーションもしてみましょう。

項目 頭金なしの場合 頭金10%支払いした場合
(1)頭金額 \0 \3,500,000
(2)ローン金額 \35,000,000 \31,500,000
(3)ローン支払い総額 \40,382,050 \36,343,845
(4)住宅ローン控除額合計 \3,554,390 \2,968,081
最終的な負担額
計算式:(1)+(3)-(4)
\36,827,660 \36,875,764

※計算条件:元利均等返済、利子均一0.975%で計上

年利0.975%の場合だと、逆に「頭金なし」で住宅ローン控除を活用したほうが、最終的な負担額は頭金10%支払をした時よりも5万円ほど安くなります。

つまり、年利がローン控除で指定している1%よりも下回ってくると、頭金を支払うよりもローン控除をフル活用したほうがお得になる、ということですね。年利を低く設定できる今だからできる方法と言えるでしょう。

また、「徹底的に負担額を効率良く減らしていきたい」という場合は、「住宅ローン控除期間を終えた11年目以降に繰り上げ返済をどんどん行っていく」のが効果的です。

ここまでのまとめ

  • ローン金利が1%以上の場合は、頭金を払った方が最終的な負担額は軽減されやすい
  • ローン金利が1%を切る場合は、頭金10%を支払うよりもその分をローン控除させた方がコストダウンにしやすい
  • 最も効果的なコストダウン方法は、ローン金利に併せて頭金の額を調整し、かつローン控除の終了した11年目に繰り上げ返済を行っていくこと

物件価格は3,500万円、頭金は物件価格の10%のイメージで記載しています。物件価格や頭金の割合が大きく膨れ上がる場合はこの限りではありませんので、ご注意ください。

頭金の額や繰り上げ返済額でも変わってきますが、うまく設定すれば十数万~数十万もの差が出てきます。少しでもローンの負担額を減らしたい、という方は是非お試しください。

住宅ローン控除については下記記事でさらに詳しく解説しています。

まとめ

さて、ここまで説明した内容で、重要なポイントを3点、振り返ってまとめてみましょう。

住宅ローンを組む時のまとめ

  1. 住宅ローンを実施する際は、その仕組みと、「借入額と支払い総額の差」をしっかり把握しておくこと
  2. 月々のローン返済額は、生活を圧迫しないように、月収の20~25%に抑えることが大切であり、その条件で支払期間を見出していくこと
  3. 住宅ローン控除は最大数百万の費用軽減に繋げられる。最大限活用すること

上記の3つのポイントをマスターしておけば、「住宅ローンの組み方で失敗した…」となることはまず無いでしょう。

これから住宅ローンを組まれる方は、ぜひご理解を深めておいてください!

家の売買は人生の中でも特に大きなライフイベントのひとつです。

あなたが家の売買を実施するとき、今回の記事が少しでもお役に立てることを、心より願っています。

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