不動産売却した時の固定資産税はどう精算するの?所得になるの?

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結論からすると固定資産税の精算金は譲渡価額(所得額)に含めます。

そんな面倒なことなら、「固定資産税の精算なんかするんじゃなかった・・・」と心の声が聞こえてきそうです。

何も知らずに行ってしまった固定資産税の精算は、課税対象に含まれます。

不動産売却した時の固定資産税の扱いに困っている人の疑問

  • 「不動産売却における固定資産税の扱いってどうなるの?」
  • 「固定資産税の精算金は譲渡価額に含めるの?」
  • 「なぜ固定資産税の精算金は譲渡価額に含めなければいけないの?」

そこでこの記事では、「不動産売却時の固定資産税」にフォーカスしてお伝えします。

この記事を読むことであなたは、不動産売却の固定資産税精算は譲渡所得に含まれるのかということについて知ることができます。

ぜひ最後までご覧ください。

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1.固定資産税の納税義務者は1月1日の所有者

固定資産税の納税義務者は、毎年1月1日の所有者になります。

固定資産税は、土地と建物の両方に発生します。

毎年1月1日になると、多くの市区町村は航空写真を撮ります。

その際、1月1日時点で新たな建物がある場合、その建物には固定資産税が課税されます。

建物は、新しく建てたり、増築したりしても登記をしないことがあります。

登記をしていない建物のことを未登記建物と呼びます。

たとえ未登記建物であったとしても、1月1日には航空写真が撮られるため、その時点で建物が存在すると、その年に固定資産税がかかることになります。

登記をせず、新しく建物を建てたのに課税される理由は、航空写真で照合しているためです。

増築して床面積が増えた場合も、新たに増えた床面積を加えて課税が行われます。

つまり、固定資産税は登記の有無に関わらず、1月1日時点の所有者に課税されるということがポイントです。

1月1日に納税通知書が送られる

また、固定資産税は、1月1日の所有者に対して、納税通知書が送られてきます。

固定資産税の納付は4月、7月、12月、翌年の2月の4回に分けて行われます。

納税通知書は、1月1日時点の所有者にしか届きません。

仮に、その年に何回も不動産が売却されたとしても、納税義務者が変更になることはありません。

実際、バブル時代には1年間の間に何回も売買される不動産が存在しました。

それでも、固定資産税が課税されるのは、1月1日時点に所有者となってしまった人になります。

固定資産税の納税義務者は、売買が行われてもその1年間は変わらないという点がポイントです。

納税義務者が誰になるかは、全て1月1日時点の所有者で判断されることになります。

以上、ここまで固定資産税の納税義務者について見てきました。

では、不動産売却時に固定資産税はどのように扱われるのでしょうか。

そこで次に、固定資産税の精算について解説いたします。

2.固定資産税の精算方法

不動産売却では固定資産税の精算というのが行われます。

前章で、固定資産税の納税義務者は、売買しても1年間は変わらないと解説しました。

2月1日に引渡をした不動産であっても、残り11ヶ月分は売主が支払わなければなりません。

所有者ではないのに、11ヶ月分も固定資産税を払わなければならないのは、なんとなく売主と買主の間で公平性にかけます。

不動産を売却したら「固定資産税」の精算を行う

そこで、不動産の売却では、商習慣として固定資産税の精算を行います。

固定資産是の精算とは、買主から残りの月数の固定資産税相当額を受領する行為

例えば、固定資産税が年間で24万円かかる不動産があったとします。

この不動産を3月1日で売却した場合、残り10ヶ月分の20万円を買主から別途受領します。

固定資産税の精算額=24万円×10ヶ月÷12か月=20万円

固定資産税の納税義務者はあくまでも売主のままですが、20万円をもらうことで固定資産税を実質的に買主負担とするのが固定資産税の精算という行為です。

この20万円を「固定資産税精算金」と呼びます。

固定資産税の精算は、あくまでも任意です。

やってもやらなくても構わないのですが、商習慣として行っています。

また、税務当局は「固定資産税の精算をやって下さい」と一言も言っていません。

税務署にお願いされていることではなく、あくまでも売主と買主が勝手に行っているという位置付けになります。

以上、ここまで固定資産税の精算について見てきました。

では、譲渡所得とは一体何でしょうか。

そこで次に、譲渡所得について解説いたします。

3.固定資産税の精算金は「譲渡所得」に含まれる

譲渡所得とは

個人の所得には、給与所得、不動産所得、譲渡所得、事業所得、山林所得、退職所得、利子所得、配当所得、一時所得、雑所得の10種類の所得があります。

このうち、不動産を売却したときに発生する所得が譲渡所得です。

譲渡所得は、以下の計算式で表されます。

譲渡所得 = 譲渡価額 - 取得費 - 譲渡費用

※譲渡価額とは売却価額です。
※取得費とは土地は購入価額、建物は購入価額から減価償却費を控除した額となります。
※譲渡費用は仲介手数料等の売却に要した費用です。

不動産を売却すると、売却した翌年の2月16日から3月15日の間に確定申告をする必要があります。

確定申告では譲渡所得を計算する必要があります。

譲渡所得を計算するには、「譲渡価額」「取得費」「譲渡費用」の3つを求める必要があります。

このうち、譲渡価額には固定資産税の精算額を含めることになります。

確定申告については下記記事で詳しく解説しています。

以上、ここまで譲渡所得について見てきました。

では、なぜ固定資産税の精算額は譲渡価格に含めるのでしょうか。

そこで次に、固定資産税生産額を譲渡価格に含める理由について解説いたします。

4.固定資産税精算額を譲渡価額に含める理由

固定資産税精算額を譲渡価格に含める理由は、固定資産税精算金が利益調整のお金だからです。

固定資産税の精算金については、国税庁は以下のような見解を示しています。

不動産売買の際に、売買当事者の合意に基づき固定資産税・都市計画税の未経過分を買主が分担する場合の当該分担金は、地方公共団体に対して納付すべき固定資産税そのものではなく、私人間で行う利益調整のための金銭の授受であり、不動産の譲渡対価の一部を構成するもの(対価として収受し、又は収受すべき一切の金銭)として課税の対象となります(基通10-1-6)。

※出典:国税庁「未経過固定資産税等の取扱い」より

少し長ったらしい文章ですが、まず前半では、「売買当事者の合意に基づき固定資産税・都市計画税の未経過分を買主が分担する場合の当該分担金は、地方公共団体に対して納付すべき固定資産税そのものではなく」と言っています。

「固定資産税 ~ (中略) ~ 当該分担金」という部分が、いわゆる固定資産税精算金のことです。

前半では固定資産税精算金は、市区町村に納税する固定資産税ではないと言っています。

つまり「固定資産税精算金は税金ではないですよ」ということです。

次に後半では、「私人間で行う利益調整のための金銭の授受であり、不動産の譲渡対価の一部を構成するもの(対価として収受し、又は収受すべき一切の金銭)として課税の対象となります」と書かれています。

まず、「固定資産税精算金は私人間で行う利益調整ですよ」と言っています。

つまり、固定資産税精算金は税金ではなく、売主と買主の利益調整のお金ということになります。

そして、最後に「不動産の譲渡対価の一部を構成するもの」と結論付けており、「課税の対象となります」と明言しています。

つまり、固定資産税精算金は課税の対象となるため、譲渡価額に含めます。

ここで、譲渡所得を計算する上で「譲渡価額」が、「譲渡価格」と書かれていないことがポイントです。

日本国語大辞典によると、価額と価格には以下の違いがあります。

価額:「品物の値うちに相当する金額。具体的に特定した物、財産の金銭的価値をあらわすときに用いられる語。」

価格:「物の価値を貨幣で表わしたもの。値段。あたい。ね。」

価額とは値打ちに相当する金額を表すものであり、価格とは値段のことを指します。

売買契約書に書かれている売却代金は、値段ですので、あえて言えば「譲渡価格」になります。

譲渡価額は値打ちに相当する金額ですので、売却代金のことではないということになります。

一方で、国税庁は固定資産税精算金について「不動産の譲渡対価の一部を構成するもの」と結論付けています。

譲渡対価の一部を構成するのであれば、固定資産税精算金は値打ちに相当する金額の一部であると言えます。

そのため、譲渡価額には固定資産税精算金を含めるということになります。

固定資産税精算金が譲渡対価の一部となるのは、固定資産税の納税義務者が1月1日の所有者だからです。

売買しても納税義務者は変わらないわけですから、税務当局は売買当事者に対して「固定資産税を精算しなさい」とは一言も言っていません。

固定資産税の精算は、あくまでも買主と売主が勝手にやっていることです。

勝手にやっていることなので、売主が受け取った固定資産税の精算金は「売却代金が増えているだけ」ということになります。

税務当局からすると、固定資産税精算金は頼んでもないのに売主が多めに受け取っているお金です。

多めに受け取っているのであれば、譲渡価額に含まれ、課税対象となるのです。

以上、ここまで固定資産税生産額を譲渡価額に含める理由について見てきました。

では、譲渡所得はどのように算出されるのでしょうか。

そこで次に、譲渡所得の計算の具体例について解説いたします。

5.固定資産税の精算金を含んだ譲渡所得の計算の具体例

最後に以下のようなケースで譲渡所得の計算の具体例を紹介します。

  • 売却価格:5,000万円
  • 取得費:2,000万円
  • 譲渡費用:160万円
  • 固定資産税精算金:4.3万円

譲渡所得は以下のようになります。

譲渡所得 = 譲渡価額 - 取得費 - 譲渡費用 = (売却価格 + 固定資産税精算金)  - 取得費 - 譲渡費用 = (5,000万円 + 4.3万円) - 2,000万円 - 160万円 = 2,884.3万円

固定資産税精算金は通常、1円単位まで算出された細かい数字です。

譲渡所得は、1円単位の固定資産税精算金が加わりますので、細かい数字になるのが通常です。

6.まとめ

以上、ここまで、不動産売却の固定資産税精算は譲渡価額に含めるの?確定申告の対応を解説してきました。

固定資産税精算金は譲渡価額に含めます。

ただし、金額は微々たるものであるため、含めても大きな影響はありません。

固定資産税精算金を譲渡価額に含めることを忘れないようにして下さい。

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