これを見れば一発で分かる!不動産売却の必要書類一覧と準備方法

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戸建てやマンション、土地などの不動産を売却する時は様々な書類が必要になります。

また、ステップにより必要な書類が異なります。

そこで今回は、不動産売却で必要な書類一覧と準備方法を分かりやすく解説します。

不動産売却の必要書類一覧

不動産の売却の流れは以下の通り。

不動産売却の流れ

必要書類は主に

  • 「②価格査定」
  • 「⑧引渡時・登記手続き時」
  • 「⑨確定申告時」

のタイミングでそれぞれ必要となります。

不動産売却の必要書類一覧は以下の通り。

「〇」は必須、「△」は場合によって必要または任意、「×」は不要を意味します。

書類土地戸建てマンション必要時料金取得先
インスペクション(建物状況調査)の結果報告書×査定5万円程度既存住宅状況調査技術者
既存住宅にかかる建設住宅性能評価書×査定10万円程度登録住宅性能評価機関
新耐震基準等に適合することが確認できる書類(旧耐震の建物)×査定耐震診断報告書なら
木造戸建てで20万円~50万円
ハウスメーカー等
付帯設備表×販売中不動産会社
物件状況確認書(告知書)販売中不動産会社
設備取扱説明書×引渡時購入時の売主
確定測量図・実測図・筆界確認書・越境の覚書×査定時
引渡時
50万円~100万円測量会社
建築確認済証・検査済証・設計図書等××引渡時新築時の請負工事会社
分譲時のパンフレット××引渡時新築時の分譲会社
管理規約・使用細則等××引渡時管理組合
管理費・修繕積立金の額の確認書等××引渡時管理組合
登記済証(権利証)または登記識別情報通知書査定時
登記
法務局
印鑑証明書登記300円市区町村
固定資産税評価証明書登記300円市区町村
本人確認書類登記自分が保有しているもの
司法書士への委任状登記司法書士
抵当権の抹消に必要な書類登記銀行
住民票登記300円市区町村
譲渡所得計算証明書確定申告国税庁HP
除票住民票確定申告300円市町村
売ったときの売買契約書の写し確定申告自分が保有しているもの
買ったときの売買契約書の写し確定申告自分が保有しているもの
媒介報酬や印紙代などの金額が分かる書類確定申告支払先
譲渡資産の登記事項証明書確定申告600円法務局
買換え資産の登記事項証明書確定申告600円穂言う務局
新しい住民票確定申告300円市町村
住宅借入金の残高証明書確定申告700円~800円銀行

不動産査定時点であった方が良い書類

最初に査定時点であった方が良い書類について紹介します。

登記済証(権利証)または登記識別情報通知書

登記済証(権利証)とは、所有者が登記権利者として権利を取得した際に、登記所(法務局)から渡されている書類

登記識別情報通知書とは、平成17年(2005年)3月7日の改正不動産登記法によって登場した権利証に代わる書類

登記済証(権利証)や登記識別情報通知書は、いずれにしても所有者本人しか持っていない書類です。

査定時には、不動産会社が真の所有者かどうかを確認するめに、提示を求められることがあります。

登記済証(権利証)や登記識別情報通知書は、引渡時に買主へ引き渡す重要な書類です。

不動産会社への提示が終わったら、引渡時までに大切に保管するようにしてください。

確定測量図

土地や戸建ての売却では、確定測量図の提示も求められることがあります。マンションでは不要です。

確定測量図とは、全ての境界が確定している土地のみに発行させる実測図

売却時、売主には境界明示の義務がありますので、境界が確定していない物件は基本的に売れる状態にありません。

確定測量図がないと、すぐに売れる物件ではないと判断され、査定を行わない不動産会社もあります。

境界の確定は、買主から条件が付けられることが多いため、最悪、引渡までに行う対応でも構いません。

しかしながら、境界確定を待てない買主も多いため、境界が未確定の物件はスムーズに売却できません。

境界が未確定の物件は、査定前に境界確定を終了させておきましょう。

境界の確定方法については下記記事で詳しく解説しています。

分譲時のパンフレット

マンションでは査定時に分譲時のパンフレットを求められます。

分譲時のパンフレットには、建物の壁芯面積(壁の中心線から測定した専有面積のこと)や間取りが書かれており、チラシを作成する際に必要です。

分譲時のパンフレットは、査定時も必要ですが、買主へも引き渡す重要な書類となります。

インスペクション(建物状況調査)の結果報告書

査定時にインスペクション(建物状況調査)の結果報告書があると、物件の価値が上がります。

インスペクションとは専門家による建物の目視調査

インスペクションでは主に柱や基礎、壁、屋根などの構造耐力上主要な部分や、外壁や開口部などの雨水の浸入を防止する部分について、専門家による目視や計測等の調査が行われます。

公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合会が行った2017年3月に土地・住宅に関する消費者アンケート調査によると、インスペクションを実施して売却した人の効果は以下のようになっています。

インスペクションの利用効果

アンケート結果から分かるように、インスペクションが実施されていると早く高く売れていることが分かります。

そのため、査定時にインスペクション資料があれば高く評価してくれるのです。

既存住宅にかかる建設住宅性能評価書

既存住宅にかかる建設住宅性能評価書とは、「現況検査により認められる劣化等の状況」や「個別性能に関すること」に関し、専門家が評価して作成する書面

インスペクションと類似した建物の調査報告書ですが、「構造の安定」「火災時の安全」「維持管理への配慮」「空気環境」「光・視環境」「高齢者等への配慮」という6分野(21項目)が個別性能評価されます。

建設住宅性能評価書は、日本住宅性能評価基準の耐震等級が等級1、等級2または等級3の評価を受けた評価書が価値のある書類となります。

等級0の書類は新耐震基準等に適合することを確認できない書類となるため、あまり価値がありません。

建設住宅性能評価書があると、戸建てなら築20年超、マンションなら築25年超の物件であっても、買主が住宅ローン控除を利用できるようになります。

新耐震基準等に適合することが確認できる書類(旧耐震の建物)

旧耐震基準の建物でも、新耐震基準等に適合することが確認できる書類があれば、価値ある物件として評価されます。

昭和56年(1981年)5月31日以前に建築確認申請を通した建物は旧耐震基準、昭和56年(1981年)6月1日以降に建築確認申請を通した建物は新耐震基準の建物です。

新耐震基準に適合することが確認できる書類とは、以下のような書類です。

  • 耐震診断結果報告書
  • 既存住宅に係る建設住宅性能評価書
  • 瑕疵保険の保険付保証明書(以前に交付されたもの)
  • 建築士法第20条第2項に規定する証明書(構造計算書)の写し
  • 耐震基準適合証明書の写し
  • 住宅耐震改修証明書の写し
  • 固定資産税減額証明書の写し
  • 増改築等工事証明書の写し

旧耐震基準の建物でも新耐震基準に適合する証明書があると、戸建てなら築20年超、マンションなら築25年超の物件であっても、買主が住宅ローン控除を利用できるようになります。

売却で作成を依頼される書類

売却で不動産会社から作成を依頼される書類があります。

付帯設備表

付帯設備表とは設備の撤去の有無や不具合状況について売主が記載する書類

付帯設備表は以下のような書類となります。

付帯設備表

付帯設備表は、買主へ引き渡す重要書類の一つです。

売却後の買主からの設備に関するクレームを避けるためにも、付帯設備表は正直に書く必要があります。

作成には結構時間がかかるので、早めに取掛るようにしてください。

物件状況確認書(告知書)

告知書とは、設備以外の瑕疵に関して記載する書類

瑕疵とは、雨漏りや床の傾きなどの通常有すべき品質を欠くこと

告知書は、以下のような書類です。

告知書

告知書も買主へ引き渡す重要書類となりますので、正直に書くようにしてください。

売買契約時に必要な書類

売買契約時に必要な書類を解説します。

本人確認書類

売買契約では、売主と買主の双方で本人確認を行います。

本人確認書類とは、「運転免許証」や「パスポート」、「マイナンバーカード」等の顔写真付の公的な書類です。

引渡時に必要な書類

引渡時に必要な書類について解説します。

設備取扱説明書

新築で購入した戸建てやマンションであれば、購入時に売主から設備取扱説明書を一式もらっていることが通常です。

買主へ設備取扱説明書を引渡すことは任意ですが、極力引渡すようにしてください。

設備取扱説明書があれば、売却後、買主から質問を受けるようなこともなく、トラブルも減ります。

実測図・筆界確認書・越境の覚書

土地の境界関係の資料には、実測図や筆界確認書、越境の覚書等があります。

実測図は、現況測量図等の名称の図面がありますが、現況測量図では境界が確定していることを証明できません。

実測図は確定測量図を渡すことが望ましいです。

また、境界を確定した際、筆界(ふでかい)確認書があればそれも引渡します。

確定測量図だけあり、筆界確認書がない場合もありますが、確定測量図だけあればそれでもかまいません。

隣地との越境がある場合は、越境の覚書も作成して引渡すのがベターです。

越境の覚書は任意ですが、これから確定測量を行う場合には、測量会社に一緒に作ってもらうのが良いでしょう。

建築確認済証・検査済証・設計図書等

戸建住宅であれば、建築確認済証、検査済証、設計図書等の建築関係の書類が必要です。

建築確認済証とは、注文住宅を建てた際、建築確認の申請が受領された時点で発行される書類

検査済証とは、竣工時に建物が合法的に建っていることを検査し、その結果を証明する書類

検査済証が建築関係の書類の中では、最も大事な書類です。

設計図書は、建物の設計図のこと

設計図は、計画図ではなく、竣工後に作成された竣工図が望ましい書類です。

増改築した場合には、増改築後の竣工図も引き渡すようにしてください。

分譲時のパンフレット

マンションでは分譲時のパンフレットも必要となります。

分譲時のパンフレットは、大きな紙で作られた立派な冊子状になっているものが多いです。

邪魔なので捨ててしまった人もいるかもしれません。

分譲時のパンフレットの引渡は任意なので、無ければ「ない」ということを伝えれば大丈夫です。

持っている人は、引渡時まで大切に保管するようにしてください。

管理規約・使用細則等

マンションでは、管理規約・使用細則等も引渡書類となります。

また、管理規約や使用細則に加え、最近のマンション理事会の会計報告書や議事録の写しも求められることがあります。

理事会で修繕積立金の増額が決まっているようなケースでは、その内容が議事録に書かれているはずですので、議事録の写しを買主へ渡します。

管理費・修繕積立金の額の確認書

マンションでは、管理費・修繕積立金の額の確認書も必要です。

確認書は管理組合に申し出ると入手することができます。

管理費・修繕積立金の額の確認書は、管理費や修繕積立金の滞納がないことを示す書類でもあります。

逆に滞納があれば、滞納額が確認書の中に記載されているという書類です。

6.登記に必要な資料

この章では登記に必要な書類について解説します。

登記済証(権利証)または登記識別情報通知書

登記済証(権利証)または登記識別情報通知書は所有権移転登記に必ず必要な書類です。

引渡時に引き渡すことになります。

印鑑証明書

印鑑証明書は、実印の印影を表示した書面になります。

個人の場合には、市区町村町役場で取得することが可能です。

印鑑証明書は登記申請日前3ヶ月以内に発行されたものに限ります。

固定資産税評価証明書

固定資産税評価証明書は、土地や建物の固定資産税評価額を証する書類

買主の登録免許税を計算するために必要となります。

固定資産税評価証明書は市町村町役場で取得可能です。

東京都の場合は東京都主税局になります。

本人確認書類(司法書士用) 

登記は引渡時に司法書士が代理で登記手続きを行います。

そのため、引渡の際は、司法書士に対して本人確認が必要です。

本人確認書類は、「運転免許証」や「パスポート」、「マイナンバーカード」等の顔写真付の公的な書類になります。

司法書士への委任状

登記手続きは司法書士が代理で行いますので、司法書士への委任状が必要となります。

委任状は、司法書士が準備してきますので、そこに実印を押せば完了です。

抵当権の抹消に必要な書類

住宅ローンが残っている不動産を売却する際は、引渡と同時に抵当権抹消も行います。

抵当権抹消に必要な書類は、銀行が保管しています。

よって、売主は銀行の担当者へ引渡当日に書類を持ってきてもらうよう依頼することが必要です。

住民票

登記手続きには住民票も必要です。

住民票は、市区町村町役場にて取得することになります。

7.確定申告に必要な書類

譲渡所得計算証明書

譲渡所得計算証明書は、確定申告に必要な申請書類

譲渡所得計算証明書は国税庁のホームページよりダウンロードができます。

譲渡所得を計算して、その結果を申告することになります。

譲渡所得とは、以下の計算式で表されるものです。

譲渡所得 = 譲渡価額(売却額) - 取得費 - 譲渡費用

取得費とは、土地については購入額、建物については購入額から減価償却費を控除した価額になります。

譲渡費用は、仲介手数料や印紙税、測量費など、売却に要した費用です。

除票住民票

除票住民票は、確定申告の際の添付書類となります。

除票住民票とは、他の市町村への移転したときに抹消された住民票です。

除票住民票は引っ越しする前に住んでいた市町村で取得します。

売ったときの売買契約書の写し

譲渡価額を求めるために、売ったときの売買契約書が必要です。

確定申告時は、譲渡所得を証明するために売ったときの売買契約書の写しを添付します。

買ったときの売買契約書の写し

取得費を求めるために買ったときの売買契約書も必要となります。

確定申告時は、取得費を証明するために買ったときの売買契約書の写しを添付します。

注文住宅の場合には、建築当時の請負契約書の移した買ったときの売買契約書の写しに相当します。

土地を別途取得している場合には、土地の売買契約書も必要です。

媒介報酬や印紙代などの金額が分かる書類

譲渡費用の中には、媒介報酬や印紙代などを含めることが可能です。

確定申告時は、譲渡費用を証明するために媒介報酬や印紙代などの金額が分かる書類の写しを添付します。

特例によって異なる必要書類

マイホームの売却では、以下のような特例を利用するケースがあります。

譲渡所得が発生した場合の特例

  1. 3,000万円の特別控除
  2. 所有期間10年超の居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例
  3. 特定の居住用財産の買換え特例

譲渡損失が発生した場合の特例

  1. 居住用財産の買換えに係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例
  2. 居住用財産に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例

それぞれの特例で必要な書類は以下の通りです。

譲渡所得譲渡益が生じる場合
(節税できる特例)
譲渡損失が生じる場合
(還付を受けられる特例)
特例の名称3,000万円の特別控除所有期間10年超の居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例特定の居住用財産の買換え特例居住用財産の買換えに係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例居住用財産に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例
除票住民票
譲渡資産の登記事項証明書
買換え資産の登記事項証明書
新しい住民票
譲渡所得計算明細書
その他  買換え資産で築後年数要件に該当しない場合は耐震基準適合証明書等買換え資産の住宅借入金の残高証明書住宅借入金の残高証明書

譲渡資産または買換え資産の登記事項証明書は、その不動産を管轄しているエリアの法務局で取得可能です。

登記事項証明書の取得費用は、書面請求の場合1通600円となります。

新しい住民票は、引越先の市町村で取得可能です。

住民票の取得費用は、一般的には300円となっています。

住宅借入金の残高証明書は、住宅ローンを借りている銀行に請求します。

発行手数料は各銀行によって異なりますが、700~800円程度です。

まとめ

不動産売却の必要書類について解説してきました。

特に引渡で渡す書類が多いので、書類に関しては早めに有無を確認するようにしましょう。

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合同会社ラビッツ 石川貴裕

IT会社で勤務しながら、親族の会社で不動産仲介を経験。専門用語が多く初心者に優しくないサイトが多いと感じて不動産メディアを多数立ち上げる。

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