【図解で解説】任意売却の流れとは?基本的な10個のステップを知っておこう!

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住宅ローンを返済できなくなったとき、残債を一括返済する方法の一つとして任意売却があります。

任意売却についての疑問

  • 「任意売却はどのような流れになるの?」
  • 「任意売却は、どうやって進めればいいの?」
  • 「任意売却のスケジュールはどういう風になるの?」

任意売却の流れを示すと以下の通りです。

任意売却の流れ

任意売却の流れ

任意売却には、「住宅ローンの滞納発生」から「契約締結・引渡」まで10個のステップがあります。

そこでこの記事では、「任意売却の流れ」にフォーカスしてお伝えします。

この記事を読むことであなたは、任意売却の流れを知ることができます

ぜひ最後までご覧ください。

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ステップ①住宅ローンの滞納発生

任意売却に至るには、まずは住宅ローンの滞納が発生している状況が前提となります。

住宅ローンは、払えなくなりそうになったら、まずはリスケジュールと呼ばれる条件変更するのが通常。

リスケジュールでは、返済期限を一時的に伸ばすことで毎月の返済額を減らす暫定的な措置です。

リスケジュールの期間は長くても2~3年となります。リスケジュールが終了後、元の返済額に戻り、それでも滞納してしまう場合には、はじめて滞納発生となります。

まずは本格的な滞納となる前に、銀行にリスケジュールの相談をすることが重要です。

ステップ②期限の利益の喪失の発生

住宅ローンの滞納が始まり、滞納が3ヶ月以上続くと「期限の利益の喪失」となります。

期限の利益の喪失を喪失すると、銀行から住宅ローン残債の一括返済を迫られます。

滞納するとすぐに期限の利益の喪失の発生があるわけではなく、1~2ヶ月なら許してもらえます。

3ヶ月以上続いた時点で、はじめて期限の利益の喪失が発生します。

住宅ローンは、長期に渡って返済すれば良いローンです。

例えば35年ローンなら、銀行はお金が返ってくるまで35年も待っていることになります。

ゆっくり返せば、その分毎月の返済額は小さくなるため、借主にとっては利益です。

この長期に渡って少しずつ返済すれば良いという利益を「期限の利益」と呼んでいます。

滞納をするというのは、銀行との約束破ることを意味するため、銀行が与えていた「期限の利益」は解消されることになります。

これが「期限の利益の喪失」ということ。期限の利益が喪失されたことで、「一気に返せ」ということになり、一括返済が要求されることになります。

ステップ③競売か任意売却かの判断

一括返済を迫られると、競売か任意売却かの判断を迫られます。

住宅ローンを借りているときは、不動産には抵当権が設定されていることが通常です。

  • 抵当権とは、お金を借りている人が、万が一お金を返せなくなった場合、競売によってローン残債を回収することができる権利
  • 競売とは、債権者(お金を貸している人)のために、裁判所が行う強制的な不動産の売却のこと

住宅ローンが返せなくなると、最終的には競売になるのが原則です。

しかしながら、債権者はお金が返ってくれば良いので、競売という手段にこだわっているわけではありません。

債務者(お金を借りている人)が自主的に売却し、一括返済してくれればそれも応じてくれます。

このように競売以外の任意の手段で売却することを任意売却と呼んでいます。

任意売却とするには、銀行に競売以外の手段を認めてもらう必要があります。

そのため、任意売却をする場合には、必ず債権者の合意が必要なのです。

抵当権や競売については下記記事で詳しく解説しています。

ステップ④専門の不動産業者に相談

任意売却をしたいと思ったら、任意売却の専門の不動産業者に相談します。

任意売却の専門業者は、銀行に対して任意売却の合意を得るための交渉をしてくれます。

任意売却では、交渉によって債権額を圧縮することができます。任意売却でも、原則として任意売却後に残った残債に関しては返済しなければなりません。

しかしながら、必ずしも売却後の残債は満額返済しなければいけないということではなく、返せる範囲で返済するように交渉することが可能です。

また、売却をすると引越しを行わなければなりません。

引越し費用も交渉次第で任意売却額の中から確保することができます。

任意売却の専門業者は、銀行に対してこのような交渉もやってくれるのです。

ステップ⑤価格査定

債権者は任意売却に簡単に応じてくれるわけではありません。任意売却で売却できる価格を前提に判断を行います。

そのため、任意売却の専門業者によって価格査定を行います。

任意売却は、特殊な売却となるため、プロの不動産会社が買うのが基本です。

プロの不動産会社は、転売を目的として物件を購入するため、その金額は市場価格の80%程度となります。

いわゆる不動産会社による買取になります。

ステップ⑥債権者との調整・合意

価格査定を受けたら、その金額をもとに任意売却することに関して、債権者の合意を得ることが必要です。

債権者が売却金額に納得したら、任意売却ができることになります。

債権者が1人の場合には、1人に合意を得るだけで良いので、大きな問題にはなりません。

一方で、債権者が複数人いる場合には、調整が必要となります。

住宅ローンの滞納をしてしまう人は、他にカードローンや消費者金融等からお金を借りているケースも多いです。

このような人は債権者が複数人いることになります。任意売却をする場合は、これらの他の債権者との合意も必要です。

具体的には他の債権者への配分額をどのようにするかというのが、調整内容となります。

いわゆる「ハンコ代」と呼ばれるものです。

競売では、抵当権の設定順位ごとに配分ルールが厳格に決まっているため、複数債権者との調整は必要ありません。

しかしながら、任意売却では配分ルールが決まっていないため、配分ルールについても話し合いで調整する必要があるのです。

ステップ⑦販売開始

複数の債権者がいる場合、債権者間の調整までが山場です。

調整が終われば、粛々と売却活動を開始します。

価格査定の時点で、買取業者が決まっていれば、すぐに予定価格で売却され、売却は終了です。

ステップ⑧買受人決定

任意売却では、買主のことを買受人といいます。

買受人の決定とは売却が決まること

任意売却では、必ずしも専門の買取業者だけが購入するわけではありません。

お金を払える親族等がいるのであれば、その人に売却しても構わないのです。

任意売却後も今の家にそのまま住み続けたい場合には、親に購入してもらい、親に家賃を払って住み続けるケースがあります。

債権者が買受人の価格に納得さえすれば、このように買受人を誰かに指定して売却することも可能です。

任意売却後にそのまま住み続けることをリースバックと呼びます。

競売では、売却が入札形式となるため、誰が買受人になるかわかりません。

そのため、競売ではリースバックをしたくてもできないのが通常です。

任意売却なら買受人を指定できますので、リースバックを行いたい人は任意売却を選択すべきです。

リースバックについては下記記事で詳しく解説しています。

ステップ⑨売買代金の承諾・配分調整

売却が決まったら、売買代金の承諾と配分調整を行います。

配分調整は、具体的には「引越代のねん出」と「ハンコ代の調整」です。

ハンコ代には、特にいくら払わなければならないというルールはありません。

そのため、トラブルとなることも多いのですが、一応、住宅金融支援機構ではハンコ代の一定の目安を示しています。

住宅金融支援機構が示すハンコ代の目安については、以下のようになります。

抵当権順位目安
2番抵当権者30万円または残元金の1割のいずれか低い方
3番抵当権者20万円または残元金の1割のいずれか低い方
4番抵当権者10万円または残元金の1割のいずれか低い方

抵当権者の2番や3番というのは、お金を貸した順番のことを意味しています。

基本的には、後からお金を貸した人の方が立場はどんどん弱くなります。

債権者が多いと調整事項も増えるため、任意売却は債権者が少ないほどやりやすいです。

ステップ⑩契約締結・決済

任意売却の特徴として、売買契約の締結と引渡は同日に行います。

普通の売却では、売買契約と引渡は1ヶ月間の時間を設け、売買契約時点では先に手付金を支払うことが一般的です。

ところがお金のない債務者に先にお金を渡してしまうと、債務者が逃げる可能性があるため、任意売却では手付金の授受はありません。

お金の移動は1回で終わらせることが通常です。

また、任意売却の契約書には白紙解除条項もあります。

土壇場で債権者の一人が反対した場合に備え、買主が違約金無しで白紙撤回できるようにしておく必要があるのです。

その他、売却後に買主が契約の解除をすることもできません。

任意売却の売買契約書は少し特殊であるため、一般の人が購入者になることはなく、基本的にはプロの不動産会社が買受人となることが多いのです。

まとめ

以上、ここまで、任意売却の流れを、基本的な10個のステップで見てきました。

住宅ローンの支払いが難しくなったら、まずはリスケジュールの検討です。

リスケジュールしても払えないことが明らかであれば、早めに任意売却の相談をするようにしましょう。

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合同会社ラビッツ 石川貴裕

IT会社で勤務しながら、親族の会社で不動産仲介を経験。専門用語が多く初心者に優しくないサイトが多いと感じて不動産メディアを多数立ち上げる。

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